ナス プランター 育て方

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ナス プランターの育て方

読了までの目安時間:約 13分

 

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■ナス 栽培スケジュール

 

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■ナス 栽培データ

 

英名・学名 eggplant・solanum melongena
形態 多年草(日本では一年草扱い)
原産地 インド東部
草丈/樹高  80cm~100cm
収穫期 6月下旬~9月
栽培難易度(1~5)  3
耐寒性 弱い
耐暑性 強い
特性・用途  長期収穫が可能

 

 

ナスを育てたいが、ベランダしかない、地植えのスペースがない場合には、
プランターでも、ナスをじゅうぶんに育てることができます

 

 

プランター栽培はちょっとしたコツさえつかめば、
比較的簡単に、おいしい秋茄子まで収穫できます。
*より詳細を知りたい場合は、青いリンクのページをご覧ください。

 

[ナス プランターの育て方]

■ナス プランターの育て方

 

・種まきからの場合
ナスは暑い地域が原産で、発芽温度が高く、寒さに弱い性質があります。
そのため、プランター栽培でも育苗には手間がかかるので、
初心者の方やスペースが狭い方は、市販苗を育てることをお勧めします。

 

中級者以上の方や、育てる株数が多い方は、
種から育てるのにチャレンジしても、楽しみです。

 

ナスは種播きから定植までの育苗期間が、だいたい80日~90日ほどです。
そのため、種播きの適期は、植え付け時期によって変わります。

 

気温が十分に上がり、遅霜の心配がない5月上旬頃に植え付けたい場合、
その80日~90日前に種播きするため、2月~3月頃に種播きします。

 

ただし、ナスの発芽温度は20度~30度なので、
この時期に種播きをする場合は、加温する必要があります。

 

加温せずに、気温が高くなってから種播きをする場合は、
4月下旬~5月上旬が種播きの適期です。

 

種播きが遅い分、収穫開始が遅くなりますが、
そのまま秋まで、ずっと収穫を楽しむことができます。
>>ナス 種からの育て方

 

・苗を選ぶ場合
苗からナスを育てる場合は、まずは良い苗を選ぶことが大切です。
良い苗を選ぶことで、その後の育ち具合や収穫できる量が格段に違います。

 

プランターに弱い苗を植え付けると、うまく育たず、途中で枯れてしまうこともあります。
苗選びはできるだけ慎重に行い、できる限り良い苗を購入しましょう。

 

 

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良い苗とは?
・本葉が7~9枚以上あり、子葉(双葉)がまだついている
・葉の色が大きく色が濃く、厚みがある
・全体ががっしりとしていて、茎が太い
・節と節の間が詰まっていて、徒長していない
・葉や茎などに傷がない
・病害虫の痕跡がない

 

これらの苗を選ぶポイントの他にも、
連作や病気に強い接ぎ木苗がお勧めです。

 

・植え場所(栽培環境)
ナスは、とっても太陽の光が好きです。
日当たりが悪い場所で育てると、全体の色が薄くなり、育ちが遅くなります。

 

プランター栽培でも、日当たりの悪い場所で育てると、花付き・実付きも悪くなり、
その結果、少ししか収穫できずにシーズンが終わることもあります。
できる限り日当たりの良い場所で育てるようにしましょう。

 

また、ナスの葉は1枚1枚が大きく、
それが何枚も茂るので、風通しが悪くなりやすいです。

 

とくにプランター栽培では、風通しが悪くなると、
病害虫の原因となるので、置き場所にも注意します。

 

・プランターと土の準備
ナスはよく根を広げる上、生育スピードがピークに達すると、
相当量の水を要求するようになります。

 

そのため、プランター栽培では、できるだけ大きなプランターを準備しておきます。
深型菜園プランターなど、深さ30cm長さ60cm奥行25cm容量30リットルくらいあれば、
2株を育て、秋茄子も収穫することができます。

 

 

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深型菜園プランター、容量30リットルがお勧めです

 

 

また、プランター栽培に使う用土は、市販されている野菜用培養土が便利です。
市販の培養土は、すでに酸度も調整され、元肥も含まれていて、
野菜を育てるのにちょうど良い土に仕上げられています。

 

 

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野菜用培養土が便利 C)Hana Uta 米沢園芸 ←管理人はこちらを使っています。

 

 

そのまま使えるので、初めて野菜を育てる方にはお勧めです。
また、新しい培養土を使うことにより、連作障害などの心配がなくなります。

 

以前に使用した古土を使いたい場合は、そのまま使うのは厳禁です。
必ず消毒をし、新たに減った分の土を足し、
元肥と苦土石灰を混ぜて使うようにするとナスも元気に育ちます。
>>ナスの連作は?

 

・植え付け
植え付けは遅霜の心配がなくなる4月下旬~5月中旬頃が適期です。

 

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用意したプランターに、底が隠れるくらい鉢底石を入れます。

 

 

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その上から用土を、プランターの縁から2cm~3cmほど下まで入れます。
土の表面を平らにならしたら、植え付ける苗を植え付ける場所に仮置きします。

 

複数の株を植える場合は、株間を30cmほどあけておきましょう。
植え付ける場所に、根鉢がすっぽり入るくらいの植え穴をあけます。

 

 

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植え穴に水を入れ、染み込んだたらポットからはずした苗を入れ、
周りの土を寄せて植え付けます。

 

植え付け後は、プランターの下から水が出てくるくらいまで、
しっかりと水を与えておきます。

 

 

やや浅植えで根鉢が見えないように植え付けます

 

 

・支柱
植え付け後、すぐに支柱を1本立てておきます。
株から少し離した場所に、支柱をほぼまっすぐに底まで挿しこみます。

 

 

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紐などを使って、支柱と苗を八の字にゆるく結んでおきます。

 

 

 

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支柱の組み方例

 

縦に組む支柱の長さは、150㎝、太さは2㎝くらいが最適です。
苗が根付いてしっかりとし、一番花が咲いて着果したら、
その後に伸ばす枝のために支柱を組んでおきます。

ベランダなど風の強い場所では、支柱をがっしりと組みます。

 

支柱を組んで伸びる枝を誘引しておかないと、
実の重さで枝が下がり、病気の原因や実付きが悪くなることがあります。

 

 

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ナスの支柱の立て方例

ベランダや屋上など風が強い場所ではガッチリ組みます

 

 

・水やり
植え付け後から根付くまでの1~2週間は、あまり乾かないように注意します。
根付いた後は、土の表面が乾いたら、
プランターの底から水が出てくるまで水を与えます。

 

気温が高くなってくると、ナスの生育スピードも速くなり、
かなりの量の水を欲するようになります。

 

朝に水を与えても、夕方には乾いていることがあるので、
その場合は夕方にもたっぷりと水を与えるようにします。
>>ナス 水やりのコツ

 

・追肥
植え付けてから2週間後から、追肥を始めます。
化成肥料を与える場合は、2週間に1回、1リットルに1g与えるようにします。
液体肥料を与える場合は、1週間に1回、水代わりに与えます。
>>ナス 肥料の与え方と時期

 

・仕立て
ナスは2本仕立てか3本仕立てにします。

 

 

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2本仕立てにする場合は、
一番花のすぐ下から出てくるわき芽を育てて、
一番花のついた主枝との2本を育てます。

 

2本仕立ての支柱、V字型に入れても良いです

 

………………………………………………………………………………

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3本仕立てにする場合は、
一番花のすぐ下から出てくるわき芽と、そのさらに下のわき芽を育て、
一番花のついた主枝とで3本仕立てにします。

 

3本仕立ての支柱、交差部分は紐などで結びます

 

………………………………………………………………………………

 

2本や3本仕立てに必要なわき芽よりも、
下から出てくるわき芽は、必要のない芽です。

 

そのまま放っておくと、主となる枝が育つのに必要な養分を奪うので、
早いうちに摘んでおきます。

 

・摘芯
主枝から発生したわき芽を育て、
花芽がついたのを確認した後、摘芯を行います。

わき芽をそのまま放置していると、枝葉がどんどん増え風通しが悪くなります。

 

枝が混み合いすぎると、どこで摘心するのか分からなくなるので、
わき芽の数が少ないうちに把握して摘心するのがポイントです。
>>ナス わき芽かき 摘芯

 

・誘引
主枝が伸びてきたら、支柱に紐などを使って誘引します。
枝の誘引を怠ると、実の重さで枝が下がり、枝が折れたり、
実が土について病気の原因となることがあります。

 

 

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ナスは若採りすると、収穫総量が増えます

 

 

・収穫
育てているナスの品種によって、
基準となる大きさや長さ、開花からの期間が異なります。

 

代表的なナスの中長ナスの場合は、
10cm~15cmくらいで少し小さ目で収穫するとちょうど良いです。

あまり欲張って実を大きく育ててしまうと、株が疲れやすくなります。

 

栽培後半まで、コンスタントに収穫するためには、実を若採りして、
株をいかに疲れさせずに維持するかがカギになります。

 

 

 

昨年、ジャンボプランターで2株、2本仕立てにしたところです、大収穫でした

 

 

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更新剪定すると、秋には美味な秋茄子が収穫できます

 

 

・更新剪定=切り戻し剪定 
暑さには強いナスも、日本の真夏の暑さにはバテ気味になります。
初夏頃から続けて収穫をしていると、株に疲れが出る頃でもあります。

 

無理に実付きをよくしようと肥料を与えても、
弱った株に肥料を与えると、余計に状態が悪くなることもあります。

 

そんな時は、更新剪定をして、一時養生をするのがお勧めです。
更新剪定をして枝葉を落とし、根を切ることで、
ナスは株を回復させるためにだけ力を使うようになります。

 

7月下旬~8月上旬くらいに、主枝と側枝2本を半分から3分の2くの長さに切ります。
そして、1つの枝に葉は2~3枚くらい残すようにします。

 

暑い真夏の間はしっかりと養生して力を蓄え、
秋にはまたナスを収穫できるようになります。

>>ナス 更新剪定

 

・病害虫
アブラムシ、ハダニ、ニジュウヤホシテントウなどが発生することがあります。
薬剤の散布によって防除することができますが、
発見した時に捕殺することで、薬剤を使わず被害を軽減できます。

 

また、ハダニは高温乾燥の環境になると発生しやすいため、
葉の裏側に時々水をかけてあげる(葉水)と、予防になります。

 

■ナス プランター 育て方のコツ
1.気温が上がってから植え付けるか、防寒をする
2.肥料と水は切れないようにする
3.摘芯をして風通しを確保し、収穫量を上げよう 

 

■参考
・ナス 種からの育て方
・ナス 地植えの育て方
・ナス プランターの育て方
・ナス 鉢の育て方
・ナス 受粉のコツ
・ナス わき芽かき 摘芯
・ナス 更新剪定



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