Categories: ナス栽培Q&A

ナス 農薬の使い方

農薬散布のようす

 

 

ナスを育てていると、病気にかかったり害虫の被害にあったりと、
色々なトラブルが起きます。

そんな時の強い味方が、農薬です。

 

農薬と聞くと、少し怖いイメージもありますが、
きちんと使い方や量を間違えなければ、初心者の方でも使えます。

 

病害虫の被害が出た時に使うことが多いですが、
病害虫の予防のために農薬を使うこともあります。

 

農薬には、害虫に効くもの、病気に効く(殺菌)もの、
病気と害虫の両方に効くものがあります。

 

正しい使い方を知り、安全に使用しましょう。

 

 

[ナス 農薬の使い方]

 

 

■農薬のタイプ

 

ナスに使える農薬は色々ありますが、主なタイプは3種類です。
それぞれの特徴をまとめたので、選ぶ時の参考にしてください。

 

・粒状、顆粒
顆粒や粒になっている農薬は、植物の株元など、土に直接振りかけるものが多いです。
植え付け直後などに土に振っておくことで、病害虫を予防する効果があります。

 

水分を含むと成分が溶けだし、その成分を植物が吸って株全体に回します。

薬剤成分を含んだ植物の汁を害虫が吸うことで、
害虫が駆除されるという仕組みが多いです。

 

ナスに使える粒状、顆粒状農薬には、
ベストガード粒剤やオルトラン粒剤があります。

 

・希釈して使う
液体で販売されている農薬の多くは、そのまま散布というよりも、
水などで希釈して使用することがほとんどです。

 

希釈率などは農薬の種類によって異なるので、説明をよく読んで、
ナスに適した濃度にするのがポイントです。

 

希釈して使うタイプで、ナスに使えるものには、
アファーム乳剤やダコニール1000などがあります。

 

・スプレー
ホームセンターなどに行くと、よく見かけるのが、スプレータイプになった農薬です。
希釈の必要はなく、片手で簡単に散布できます。

 

家庭菜園初心者の方や、それほどたくさんの株を育てていないのであれば、
スプレータイプが一番お勧めです。

 

作っているメーカーが意外と多く、しかも同じメーカーでも種類が豊富です。
近年は、植物や食べ物由来の散布薬も出ているので、チェックしておくと良いでしょう。

 

スプレータイプでナスに使える代表的なものには、モスピラン・トップジンMスプレーや、
ベニカグリーンVスプレーなどがあります。

 

 

■農薬を使う時の注意点

 

気を付ければ初心者でも使用できるといっても、
やはり農薬が危険物ということに代わりありません。

 

失敗して植物だけでなく、自分や周りの民家に被害が出ないよう、
細心の注意をはらって使用してください。

 

・使用できる植物
農薬の種類によって、使用できる植物が異なります。
同じ野菜に使える農薬でも、葉菜類に使うものと、
果菜類に使うものが違う場合があります。

 

パッケージや説明書には、必ず使用できる植物の一覧が記載されています。
メーカーのホームページなどで、成分や使用できる植物を見ることができるので、
あらかじめ調べておくのも良いでしょう。

 

・使用できる回数
農薬ごとに、使える回数が決まっています。
1回しか使えないものもあれば、何度も使えるものもあります。

 

規定されている回数以上に使用すると、体に害が出たり、植物が薬害によって急激に
弱る原因となるので、使用回数はきちんと守りましょう。

 

・使用できる時期
農薬は、使える時期も限られている場合があります。
もちろん、収獲直前まで使用できるものもありますが、
中には植え付け時に1回のみ、というものもあります。

 

使える植物や回数と同様に、使用できる時期も必ず記載されています。
使用前にチェックし、使っても良い時期かどうかを見ておきましょう。

 

 

■周りに配慮し自分も守る

 

農薬は薬です。
希釈していたとしても、やはり人に害を与えることがあります。

 

周りの民家に配慮し、自分の身も守るため、
農薬を使用する時の服装や天候にも気を配りましょう。

 

・散布時の格好
粒状や顆粒タイプの農薬の場合は、
飛散することが稀なので、それほど気にせずに使えます。

 

けれど、希釈した農薬を散布する時や、スプレータイプの農薬を使う時は、
噴霧した薬剤が飛び散り、自分に向かってくることがあります。

 

そんな時、無防備な状態でいると、思い切り農薬を吸い込んでしまいかねません。

 

農薬を散布する時は、長袖長ズボン、手袋を着用し、
皮膚に直接薬がつかないようにします。

 

また、散布した農薬を吸い込まないため、マスクをつけておくと良いでしょう。
できれば目に入るのも防ぐため、ゴーグルをしておくと安心です。

 

大げさなように感じますが、いざ吸い込んだり触れたりして焦るよりは、
ずっと安心して作業ができます。

 

もし万が一、農薬に直接触れたり、
目や口に入った場合は、説明書に従って対処します。

 

・散布に適した天候
農薬を散布する時は、雨が降っておらず、できるだけ風のない日を選びます。
雨が降っている、あるいは散布後すぐに雨が降りそうな日だと、
せっかく散布した薬が流れてしまいます。

 

また、風の強い日に農薬を散布すると、どうしても農薬が飛散しやすくなります。
自分に振りかかるだけならまだしも、近隣に迷惑をかける可能性が出てきます。

 

粒状や顆粒タイプなら、風の強さはそれほど気にしなくても良いですが、
液状の農薬を散布する時は、風向きや風の強さにも注意しましょう。

 

散布している途中で風向きが変わったり、風が強くなってきたと感じたら、
途中でやめて風がやむのを待ちます。

また風がおさまってきたら、散布を再開しましょう。

 

■参考
・ナス 種からの育て方
・ナス 地植えの育て方
・ナス プランターの育て方
・ナス 鉢の育て方
・ナス 受粉のコツ
・ナス わき芽かき 摘芯
・ナス 更新剪定

nasudaisuki

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