ナスが健全に育ち、おいしい実をたくさんつけるためには、
マグネシウムが欠かせない存在です。
ナスはマグネシウムを求める量が、他の夏野菜よりも多いといわれています。
けれど、あまりにも多量のマグネシウムを与えると、マグネシウム過剰になります。
ナスがマグネシウム過剰になると、どのような症状が出るのでしょうか。
[ナス マグネシウム過剰]
■主な症状
・葉の退色と壊死
マグネシウム過剰になると、葉の色が薄くなります。
チッソ過剰などの場合、葉色がやたらと濃くなるのが特徴ですが、
マグネシウム過剰の場合は、薄くなるのが特徴です。
葉全体が黄化するというよりは、葉脈間の色が不規則に薄くなり、
まだら状になります。
葉色が薄くなる症状が進み、状態がひどくなってくると、
葉脈間に茶褐色の壊死斑点が出ます。
壊死斑はオレンジが強めの茶色で、縁が淡い黄色となります。
症状は下位葉から出やすく、徐々に上位の葉に広がっていきます。
■主な原因
・過剰施用
マグネシウム過剰は、
マグネシウムを多量に施用することが原因になりやすいといわれています。
ナスは、他の野菜に比べると、マグネシウムの要求量が多めのため、
マグネシウム欠乏を気にするあまり、マグネシウムを多量に与えてしまうことがあります。
■対策
・施用量に注意
いくらナスのマグネシウム要求量が多くても、
あまりにも多量のマグネシウムを与えれば、マグネシウム過剰の状態となります。
マグネシウムは、カルシウムと拮抗関係にあるため、
マグネシウムが多い状態になると、カルシウム欠乏の症状が出ることがあります。
バランスの良い状態を保つためにも、
硫酸マグネシウムなどの単発肥料を多量に与えると、
過剰になりやすいので注意が必要です。
家庭菜園レベルであれば、マグネシウムとカルシウムの両方を補給できる、
苦土石灰を使うと便利です。
■判断基準
マグネシウムの要求量が多いからといって、過剰に与えるのは禁物です。
家庭菜園であれば、栽培しているエリアも狭く、株数も限られているので、
多量の施肥は影響が出やすいです。
■参考
・ナス 種からの育て方
・ナス 地植えの育て方
・ナス プランターの育て方
・ナス 鉢の育て方
・ナス 受粉のコツ
・ナス わき芽かき 摘芯
・ナス 更新剪定