Categories: ナス栽培Q&A

秋ナス 病気は?

更新剪定前の鈴なりのナス、樹を傷めないように早めに収穫します

 

 

秋に収穫するナスを秋ナスと呼びますが、
夏のナスとはまた違って軟らかく格別のおいしさがあります。

 

そんな秋ナスも、病気にかかることがあります。
秋ナスがかかりやすい病気には、何があるのでしょうか。

 

 

[秋ナス 病気は?]

 

 

■秋ナスの病気は?

 

秋は夏に比べると、朝夕の気温も下がってきて、過ごしやすくなります。
けれど、それと同時に長雨が続いたりして、病気が蔓延しやすいことがあります。

 

秋にナスがかかりやすい病気を把握しておき、予防や対処をしましょう。

 

・うどんこ病
葉の表面に、白い粉のようなものが付着していたら、うどんこ病の可能性が高いです。
うどんこ病は夏に発生するイメージがありますが、
実は少し気温の下がった秋にも、発生が多くなる病気です。

少し病斑が出ている程度なら、病斑が出ている葉を取り除くだけでも構いませんが、
進行すると樹勢が弱まり、実の肥大も悪くなります。

湿度の高い雨の日と、乾燥した晴れの日が交互にくると、発生が増えやすくなるので、
殺菌などを行って予防することが大切です。
病斑が出ているのを見つけたら、すぐに対処することで改善できる病気です。

 

 

何かの病気にかかっていると思われるナス

 

 

・褐斑病
葉や茎、果柄に、茶色い病斑が出る病気です。
栽培後半になって、肥料切れを起こして体力がない時に起こしやすい病気なので、
調子の良い栽培前半から、肥料や水を切らさないように管理します。

 

・灰色かび病
実に症状が出ることが多いですが、葉や茎などに出ることもある病気です。
多発すると、花のガクや果柄などにも症状が見られるようになります。
不整形な病斑ができ、その上に灰色のカビが発生します。

 

灰色かび病の症状が出ている部分が落ち、健全な個所に付着することで、
そこからまた病気が広がります。
風通しと採光を良くし、花ガラや葉ガラを放置しないようにします。

 

 

葉を剪定し過ぎると、光合成ができず株が弱ります

 

 

・褐色腐敗病
葉に茶色い病斑ができて広がっていき、実は腐敗したようになります。
雨が続く時に蔓延しやすい病気なので、台風や長雨の時には要注意です。

 

特に、水はけの悪い土地の場合、大雨が降って水が溜まると、
急激に病気が広がっていくこともあります。

 

発生の可能性がある場合は、予防的に薬剤を散布し、
発生が見られた場合も薬剤散布を行います。

 

また、症状が見られた葉や実を、健全な株の近くに置くと、感染の原因となります。
発病部位は、必ず処分しましょう。

 

・褐色円星病
最初は、小さな褐色の病斑が葉にあらわれ、
しだいに病斑が大きくなって数も増えていきます。

 

病斑部分は、時間が経過すると穴があき、ひどくなると発病葉が落葉します。

 

褐色円星病の原因となる菌は、ナスだけを侵すということが分かっていますが、
発病した時に使える薬剤の登録がまだありません。

 

ただ、灰色かび病の予防のために薬剤散布をしておくことで、
褐色円星病も予防できるといわれています。
秋の長雨によって蔓延しやすいので、定期的な予防薬の散布が効果的です。

 

感染した株があったら、栽培終了後に畑から持ち出し、処分しましょう。
畑に残しておくと、次のナス栽培での感染源となります。

 

■参考
・ナス 種からの育て方
・ナス 地植えの育て方
・ナス プランターの育て方
・ナス 鉢の育て方
・ナス 受粉のコツ
・ナス わき芽かき 摘芯
・ナス 更新剪定

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