Categories: ナス栽培Q&A

ナス猛暑対策

ナスは高温を好む植物ですが、
最近の日本の夏は、さすがのナスでも暑すぎる傾向にあります

 

 

生育しやすい温度を越えてしまうと、
どうしても生育が鈍って収穫量が減ってしまいます。

 

暑い日本の夏をナスが元気で過ごせるよう、

ナスの猛暑対策を行いましょう。

 

 

[ナス猛暑対策]

 

 

■ナスの猛暑対策

 

ナスは夏によく生長する野菜ですが、
猛暑で高温になると、生育不良になったり、枯れてしまうことがあります。

 

ナスができるだけ生育しやすい環境を作ることで、猛暑を乗り切りましょう。

 

 

・マルチで乾燥防止
ナスは水分をたくさん必要とする野菜です。
実際、ナスの実にはたっぷりの水分が含まれています。

 

土が乾燥して必要な水分を吸い上げることができないと、根や地上部が傷みます。
また、実が思うように大きくならず、石ナスになることもあります。

 

ナスを育てている周りにマルチを敷くことで、土の乾燥を防ぐことができます。
マルチは白や銀色などのビニールマルチでも良いですが、敷きワラがお勧めです。

 

敷きワラであれば、土の水分が過剰に乾くのを防ぐことができる上に、
土に直射日光が当たらないため、根が傷むのも防げます。

 

敷きワラの上から水を与えても、きちんと浸透していくので、とても便利です。

 

ワラ以外にも、バークチップやクルミの殻などでも良いですし、
自宅の庭木の剪定で出た不要枝をチップ状にしたものや、
抜いた雑草や摘葉や摘心したほかの植物の枝葉を使うのも良いでしょう。

 

ただし、雑草や残渣などをマルチに使う場合は、
その植物が、病害虫に侵されず健全であることが前提となります。

 

 

・葉水でハダニ防止
ナスの葉は大きく、たくさん水分を蒸散させます。
ところが、猛暑で乾燥したが続くと、ハダニが発生して株が弱ることがあります。

 

ハダニは高温乾燥の環境を好みます。
晴れの日が続いた時は、株元に水を与えるだけでなく、葉水も与えましょう。

 

葉水を与える時、葉の表面だけでなく、葉の裏にもかけるのがポイントです。
ハダニは葉の裏によく発生するため、
葉裏に霧を吹きかけることで、予防効果が高くなります。

 

・陰を作って高温防止
ナスは日当たりの良い場所を好むため、
栽培も日当たりの良い場所で行うことが多いでしょう。

 

けれど日当たりの良い場所は、どうしても高温・乾燥になりやすいです。
特に株元に直射が当たってしまうと、土が高温になって根が傷みます。

 

ナスは土の中の温度が28度くらいの時に、よく根を伸ばすといわれています。
葉には光を当てたい、でも土の温度は下げたい時は、
株元付近に陰を作ってあげましょう。

 

鉢植えにしているのであれば、二重鉢にして直射が鉢に当たるのを防ぎます。
地植えにしている場合は、寒冷紗や遮光ネットなどを設置することによって、
陰を作ることができます。

 

特に西日は日差しが強く、過乾燥を助長するため、
西日を遮れるようにしておくと良いでしょう。

 

 

透かし剪定で風通しを良くするともっと元気になります

 

 

・風を通して蒸れ防止
ナスは水分を多く欲しがる野菜ですが、蒸れには注意が必要です。
風通しの悪い環境では、温度が高くなっても風が抜けずに、
熱い空気や湿気がナスの周りにこもってしまいます。

 

この熱さの充満を解消するために、風通しの良い環境を作りましょう。

 

植え付ける時には、十分な株間を確保するようにします。
生育期間中は、不要な枝や葉を適宜剪定すると良いでしょう。

 

最初はどの枝や葉を取り除けば良いか迷いますが、
ナスの育ち方が分かってくれば、
自然とどこを切れば良いのか分かるようになってきます。

 

また、ナス自体だけでなく、ナスを育てている周りにも注目してみましょう。
背の高い雑草が生えていると、どうしてもナスの株元の風通しが悪くなります。
こまめに雑草を抜いて、風通しの良い状態を維持するようにしましょう。

 

 

・夕方の打ち水で気温を下げる
暑い日の夕方、特に水やりの必要がなくても、
打ち水をすることで気化熱を発生させ、温度を下げることができます。

 

特にベランダなどで育てている場合、
鉢やプランターをコンクリートに直接置いていることが多いです。

 

コンクリートに直射日光が当たっていると、
そこからナスの鉢やプランターに熱が伝わり、容器の中が高温になります。

 

まずは容器の下にすのこなどを置いて一段上げるようにしておき、
夕方に、地面や庭先に打ち水をしましょう。
容器の中の土に直接水をかけるわけではないので、過湿にもなりにくいです。

 

 

・更新剪定をして休ませる
ナスは実を育てるために、かなりの体力を消耗します。
体力を消耗した状態で、猛暑が続く毎日を送っていると、
暑さに強いナスもバテてしまいます。

 

そんな時は、更新剪定を行って休ませましょう。

 

7月下旬~8月上旬に更新剪定を行うことで、一時期は実を収穫できませんが、
また新しい枝が伸びてきて、約1か月で実を収穫することができるようになります。

 

この時、地上部を剪定するだけだと、根とのバランスが悪くなるので、
必ず根もスコップなどを使って切るようにします。

 

枝や根を切ることで株が若返るので、ぜひチャレンジしてみてください。

 

■参考
・ナス 種からの育て方
・ナス 地植えの育て方
・ナス プランターの育て方
・ナス 鉢の育て方
・ナス 受粉のコツ
・ナス わき芽かき 摘芯
・ナス 更新剪定

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