ナスの花は、キレイな紫色をしています
白い実がつく品種も、緑色の実がつく品種も、
不思議な事に花は紫色をしているのですね。
ナスを育てていると、時折白い花が咲くことがあります。
ナスが白い花を咲かせるのは、なぜなのでしょうか。
[ナス 白い花]
■ナスに白い花が?
ナスが白い花を咲かせるのには、いくつかのパターンや理由があります。
中には放置していると、本来のナスが育たなくなることもあるので、
早いうちに解決しておくようにします。
花色が薄くなったナス
・花色が薄くなっている
最初は紫色の花が咲いていたのに、途中から白っぽい色が咲くことがあります。
この時、同じ枝で咲いている花が2色になっているのか、
それとも別の枝にそれぞれ色の違う花が咲いているのかによって、
白い花が咲く理由が異なります。
同じ枝に紫と白の両方が咲いている場合は、
何等かの原因で、花色が薄くなっていることが考えられます。
花色が薄くなる時の大きな原因は、肥料切れです。
肥料がなくなることで、葉色だけでなく、花色も薄くなります。
花の中を覗いた時、雌しべが雄しべよりも出ているかどうかをチェックしましょう。
雌しべが雄しべに隠れているのであれば、確実に肥料切れです。
ただ、肥料切れにも原因が2つあります。
単純に追肥を忘れている、あるいは追肥の量が少ない場合と、
根が養分を吸い上げられなくなっている場合です。
追肥を忘れている、あるいは肥料の量が少ない場合は、
追肥をしたり、追加で肥料を与えるなどして、様子を見ます。
厄介なのが、根が吸い上げられなくなっている場合です。
根が養分を吸い上げることができないのは、根が傷んでいるということです。
根傷みの原因は様々ですが、放っておくと生育が悪くなるので注意してください。
肥料切れの他には、日照不足なども花色が薄くなる原因となります。
また、ナスの花は常に一定の花色ではありません。
多少の濃淡は株の状態に関係なく出ることがあるので、
特に異常が見当たらなければ、様子を見るのも1つの方法です。
・台木が育っている
本来の色の花が咲いている枝とは、別の枝に白い花が咲いている場合は、
台木が育っている可能性があります。
ナスは連作障害が出やすい植物のため、接木苗がたくさん販売されています。
接木苗は、接いだ部分から、台木の芽が出てくることがあります。
台木は丈夫な根を持っているため、連作障害を軽減でき、
しかも養水分の吸い上げも、良いので、接ぎ穂であるナスが良く育ちます。
ところが、途中から台木が出てしまっては、
台木の方にばかり養水分が回り、肝心のナスが育ちません。
穂木か台木かの違いは、接いでいる部分から枝が分岐していないかどうか、
枝の色や様子が違わないか、生長具合に差がないか、花色が違わないか、
などによって見分けることができます。
台木に使われている植物の多くは、穂木よりも生長が早く、
枝や葉にトゲが多数出てきます。
また、花色が白っぽくなることが多いです。
台木も花の後に実がつくことがありますが、一般的なナスとは様子が異なります。
小さく丸い実がつくのであれば、台木の枝であると判断できます。
ワルナスビの花と葉
・ナス以外の植物が育っている
ナスを育てていると思っていたのに、
いつの間にか別の植物を育てていた、ということもあります。
苗のタグが違っていたり、ナスの苗を植え付けたはずなのに、
いつの間にかナスの苗が枯れてしまい、
別のよく似た植物が育っているということもあります。
ナスと間違えられやすい植物には、ワルナスビというものがあります。
ワルナスビは雑草として扱われることもある植物で、花の形がナスとよく似ています。
花色は白~薄紫色で、形はナスの花とそっくりです。
ただ、枝には多数のトゲがあり、葉は細かい切れ込みが入っているため、
ナスとは違うことが分かります。
他にも、葉や枝ぶりは違いますが、ピーマンやシシトウなども、
同じナス科植物なので、間違われることがあります。
ピーマンやシシトウなどは、花は星形で小さいですが、真っ白な花弁を持っています。
葉の形や株姿が異なるので、ナス栽培に慣れた方なら、違いが分かるでしょう。