今年の「とげなし千両二号」は美味しい! が固定種ではないのが残念
ナスを育て収穫し、実際に食べるととてもおいしい実がつくことがあります。
そういった株は、種をとって翌年も栽培すると、
親と同じようにおいしい実を収穫できる可能性があります。
ナスの実から種を採る方法をご紹介します。
[ナス 種の採り方]
■種が採れる品種
ナスだけではありませんが、植物の中には種をとって育てても、
親と同じようには育たないものがあります。
園芸用の品種で多いのですが、F1種と呼ばれる品種です。
交配を重ね、育てやすさや実のおいしさなどを併せ持つけれど、
固定化ができていないという品種です。
F1種の品種から種をとることは可能ですが、その種を播いて育てても、
親と同じような性質が出ないことがほとんどです。
種をとってまた育てる場合は、固定種と書かれているものを選ぶようにします。
F1や一代交配などという言葉がついている品種は、
種をとっても無駄になるので避けるようにします。
■種の採り方
ナスの種の採り方は、あまり難しくはありません。
ナスは実の大きさの割りに種が小さいので、
間違って流してしまわないようにだけ注意しましょう。
1. 実の表面が硬く、茶色っぽくなるまで木につけておく
2. 実を収穫し、常温でしばらく追熟させる
3. 皮が硬くなるのに反し、中の果肉が柔らかくなってきたらよく揉む
4. よく揉んだら、包丁などで実を割り、種を露出させる
5. ボウルなどに水を張り、実を洗って種をはずす
6. ザルやネットで水を切り、新聞紙の上やバットの上に広げて乾燥させる
7. しっかりと乾燥したら、袋に入れて冷蔵庫で保存する
ナスの黒っぽい点々が、ナスの種です
■種を採る時のポイント
・勢いのあるうちに採る
種を採る実は、できれば株がまだ元気なうちの方が、良い種が採れます。
疲れた株からは疲れた実が、疲れた実からは疲れた種が多く採れます。
本来であれば、ナスは若どりをして株の体力を維持して育てますが、
種を採る場合だけは別です。
普段なら収穫するくらいまで育ってから、
1ヶ月ほど木につけたままにしておくと、
表面が茶色く変色し、皮が硬くなってくるので収穫をします。
・未熟な種は取り除く
水の中に種を入れた時、浮いてくる種は未熟な種です。
未熟な種は発芽率が悪くなるので、この時点でできるだけ取り除いておきます。
水を張ったボウルに種を落とした後、少し時間が経つと種が沈みます。
それでも浮いている種は未熟なので、
水を捨てつつ未熟な種も流すとうまく取り除けます。
・細かいネットを準備
種の水を切る時、できる限り細かい目のザルやネットを用意します。
ナスの種はとても小さいので、目が粗いと水と一緒に通り抜けてしまいます。
ストッキングタイプの排水口用ネットなどは、網目が細かいのでお勧めです。
・保存は冷蔵庫
種は気温の変化に敏感な場合があります。
冷蔵庫に入れておくことで、温度と湿度がほぼ一定に保たれるので、
品質の低下を防ぐことができます。
新しい種なら発芽率も良いですが、ナスの場合は種を採取してから、
少なくとも半年は保存しておく必要があります。
半年の間に種が劣化しないようにしておきましょう。
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>>ナス わき芽かき 摘芯