ナスの花が咲きません。原因と対策は?
ナスの花が咲かない症状には、さまざまな原因があります。
日照不足、水不足、肥料不足、気温が低い、気温が高すぎる、
株が疲れた、などの原因と対策をご紹介します。
ナスの花が咲かない原因と対策が分かれば、
また花を見ることができます♪
[ナス 花が咲かない]
■日照不足
ナスはとても太陽の光が好きな野菜です。
日当たりが悪くなると、株全体の生育が悪くなり、
同時に株が充実しないために、花芽が作られにくくなります。
日当たりが良い場所だと思っていても、実際は壁や物の陰になり、
考えているより日照時間が短い場合があります。
地植えの場合は、移植が難しいので、植え付け場所はよく吟味します。
ナスを鉢やプランターで育てている場合は、
できるだけ日当たりの良い場所に移動させましょう。
表面的には日当たりがよくても、株の内部に光が入っていない場合も、
日照不足になり、生長が滞り開花しにくいです。
ナスの葉は、株の調子がよければとても大きくなります。
自分の葉で日陰を作っていることもあるため、不要な葉は摘み取ります。
葉の数を適度に減らすことで、株の内部にまで光が入るようになり、
同時に風通しも良くなり、株の生長を助けます。
■水不足
ナスは高温を好む野菜のため、育てるには気温が高い状態を必要とします。
気温が高いと、どうしても土が乾燥しやすくなり、
株や実を生長させるために、ナス自身が吸い上げる水の量も多いです。
同じように夏野菜として育てられることの多い、
トマトやピーマンなどは、意外と乾燥に強かったり、
吸い上げる水分量が多くありませんが、ナスは水分を多く欲します。
必要以上に水を与えるのも良くありませんが、
水分を適度に与えないと、花芽を形成できず蕾も落ちやすいです。
ナスを植えている場所の土の状態をよくチェックし、乾いていたら、水を与えます。
水を与える時は、表面を湿らせるような少量の水やりではなく、
土の奥深くまでしっかり水が染み込むようにたっぷりと与えます。
容器栽培の場合は、容器の底から余分な水が出てくるまで与えるのが目安です。
肥料が不足していると花の色も薄くなります
■肥料不足
最初は勢いのあった株も、途中で肥料が切れてしまうと、
花を咲かせなくなったり、蕾を落としたりします。
ナスの肥料が足りているかどうかは、花を見るとよく分かります。
花の中心にある雌しべ(柱頭)が、雄しべよりも飛び出ているようであれば、
肥料が足りています。
反対に、雄しべよりも雌しべが短い場合は、肥料が不足しているので、
追肥の間隔を短くするか、追肥の時の肥料の量を増やすようにします。
一時的な肥料切れであれば、
即効性のある液体肥料を与えて様子を見ても良いでしょう。
肥料が適切だと、雌しべ(柱頭)が、雄しべよりも飛び出ています
■気温が低い
ナスは高温を好む植物です。
気温が15度前後では、ナスには気温が低すぎて、
花が咲いても花粉が出ないなどの症状が出ることがあります。
正常な花を咲かせ、きちんと結実させるためには、
20度以上の気温が必要といわれています。
気温が低くなりそうな時は、ホットキャップをかぶせたり、
トンネル栽培を取り入れるなどして、防寒対策をしておきます。
■気温が高すぎる
ナスが高温を好むといっても、35度を超える日が続けば、
ナスも生長が止まったり、花を咲かせなくなります。
これは生理的なものなので、病気や不具合というわけではありません。
涼しい環境を作ってあげれば良いのですが、
日よけをすると日照不足になることがあるため、あまりお勧めはできません。
真夏はどうしても気温が高くなることが多いため、
月末~8月初めであれば、更新剪定してリフレッシュさせ、
秋ナスを楽しむという方法もあります。
着果させすぎのナス
■株が疲れた
6月中旬くらいから、多くの実をつけた株は、
後半に疲れてしまい、花をつける元気がなくなります。
ナスの花が咲いただけ結実させるよりは、
ある程度、着果をコントロールしてあげると、株が疲れにくくなります。
また、着果した実を、大きくなるまでじっくりと育てると、
実を大きくするめに養分を多く使うため、とても疲れてしまいます。
ナスはやや若どりくらいが、実も皮も柔らかくておいしいですし、
株も疲れにくく総収量が多くなるので、採り遅れないようにします。