ナスは夏野菜の中でも人気ですが、初心者の方にとっては、少し難しいイメージもあります
そんなナスも、育てやすい品種を選ぶことで、失敗するリスクが減ります。
育てやすい品種の選び方や、育てやすいナス品種をご紹介します。
[育てやすいナスは?]
■育てやすいナスを選ぶポイント
スーパーに並んでいるナスは、どれも同じように見えます。
けれど、ナスにも色々な品種があるのです。
たくさんある品種の中で、自分に合った品種を選ぶためのポイントをまとめました。
・育てやすいナスの形
ナスといえば、少し長めの卵形をしたものが定番です。
けれど、それ以外にも真ん丸な形のものや、ぽってりと下ぶくれしたもの、
細長いものなどがあります。
どの形のナスでも良いのですが、一番育てやすいのは、やはり長い卵形をしたものです。
実が大きくなるものや丸くて厚みのあるものは、どうしても収獲までに日数がかかるため、
その間に病害虫の被害を受けやすくなります。
また、生育途中で株が疲れてしまい、ボケなす状態になることもあります。
・育てやすいナスの大きさ
ナスは形だけでなく、大きさも様々です。
一般的には、中長ナスと呼ばれるスーパーなどでよく見かけるタイプが多いです。
米ナスのようにずっしりと重みを感じるくらい大きなものや、大長ナスや
ヘビなすのようにとても長いタイプもあります。
育てやすいナスの大きさは、やはり中長タイプです。
開花から収獲まである程度の日数がかかるものの、それほど長期間はかかりません。
小さいうちに収穫する小ナスは、収獲適期をうっかり過ぎてしまうこともあるので、
ナスの栽培に慣れていない方は、中長タイプがお勧めです。
・接ぎ木苗がお勧め
他の野菜と同じように、ナスにも自根苗と接ぎ木苗があります。
基本的にはどちらを育てても良いのですが、根が強く丈夫に育ちやすく、
病気にも強い性質を持った接ぎ木苗を選ぶのがお勧めです。
ナスは連作に弱い野菜なので連作を避けた方が良いのですが、
スペースが限られていてやむなく連作することもあります。
そんな時も、接ぎ木苗なら連作障害が出にくいので、安心して育てられます。
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■育てやすいナス品種
ホームセンターや園芸店の苗売り場には、たくさんのナスの苗が並びます。
ナスはとても家庭菜園でもとても人気があるため、種類も豊富です。
そんなたくさんある品種の中から、育てやすいナスの品種をご紹介します。
・千両二号
ナスといえば、というくらいの代表品種です。
キレイな長い卵形をしていて、色つやも良いです。
中長タイプの品種なので、栽培中の管理も調理もしやすいです。
実の大きさも揃いやすく、育てやすさや苗の入手のしやすさはトップクラスです。
・トゲなし千両二号
千両二号の改良品種で、トゲがないタイプです。
ナス栽培では、しばしばトゲが問題視されることがあります。
手入れ中にトゲでケガをしたり、風によって葉や実が傷つくこともあります。
そんなトゲをなくしたのが、トゲなし千両二号です。
千両二号が持っている育てやすさはそのままですが、
トゲがないので、さらに管理しやすくなりました。
・黒陽
中長ナスよりやや長めの実がとれる、長ナスタイプです。
果皮は真っ黒に見えるほど色が濃く、表面に光が当たるとツヤが出て美しいです。
極早生の性質なので、早いうちから収量が出ます。
・筑陽
黒陽と同じく長ナスタイプですが、黒陽に比べて首が太く、がっしりとした印象です。
草勢が旺盛なので、栽培後半までスタミナが維持しやすく、収量が安定します。
他の長ナスに比べて、肉質が緻密で食味が良いので、
加熱調理はもちろん、漬物にも向きます。
・庄屋大長
実の長さが35cm~40cmほどにもなる、大長ナスの品種です。
果肉が柔らかく、焼きナスにすると絶品です。
中長タイプと比べるととても長く感じ、迫力があります。
・早生大丸
真ん丸な形が特徴の品種です。
果肉が緻密で柔らかく、田楽や煮物に向きます。
株姿がやや広がるタイプですが、生育が旺盛で育てやすく、収量も期待できます。
・SL紫水
中長タイプよりも丸みが強い、卵形のナスです。
水ナスなので水分をたっぷり含んでいて、生でも食べられます。
柔らかく甘みもあるので、浅漬けやぬか漬けなどの漬物にすると絶品です。
トゲなしというわけではありませんが、トゲが比較的少ないので、管理もしやすいです。
・ホワイトベル
真っ白な果皮が美しく、ヘタの明るいグリーンとの対比も素敵なナスです。
イタリアの品種で、つるつるで白い見た目は、まるで卵のようです。
白ナスに共通する特徴として、やや皮が厚く硬いですが、
中は加熱するととろけるような柔らかさになります。