ナスを育てていると、何かしらの異変が起こることがあります。
すぐに対処しなければ、
重篤な状態に陥る可能性のある病気などの症状が出るととても焦りますが、
中には異変が起こってはいるものの、特に不調にならないこともあります。
ナスに出る症状の中に「鉄さび症状」と呼ばれるものがありますが、
どのような症状が出るのでしょうか。その原因や対処法はあるのでしょうか。
[ナス 鉄さび症状]
■主な症状
・小さな褐色斑点
鉄さび症状は、名前の通り、さびのようなものが葉に出てきます。
葉の表裏に関わらず、表面に細かいさびが浮いたような、褐色の斑点が出ます。
■主な原因
・排水不良
鉄さび症状の詳しい原因は、いまだにわかっていません。
ただ、調査によると、マンガン含有量の多い土地や、
排水が悪い土地での発生が、多くなるようです。
マンガン値が高いかどうかよりも、排水が良好かどうかによって、
発生の可能性が変わるようです。
鉄さび症状は、まだ栽培を開始したばかりのような、
土作り歴が浅い土地で、特に発生しやすい傾向にあります。
そのため、排水や土中の養分バランスが改善すれば、自然と発生が減ります。
■対策
・土壌改良を続ける
鉄さび症状は、排水状態が悪い場合に起こりやすくなります。
そのため、土壌改良を進めていけば、しだいに発生は減ります。
ナス以外の野菜を育てる場合であっても、水はけと水もちのバランスは大切です。
水はけの悪すぎる土では、うまく育たない野菜も多いので、
理想の土に近づけるためにも、土作りをおろそかにしないよう、続けていきましょう。
1度の土壌改良では、理想に近づくことは難しいです。
何年もかかって、ようやく改善されたことを実感することもあります。
■判断基準
葉に斑点ができると、病気や他の生理障害を疑いたくなりますが、
他に特に症状が出ていない場合や、
栽培を始めて間もない場所という点で、判断できます。
鉄さび症状自体は、重篤な病気などに直結するものではありません。
けれど、水はけの悪い環境であるという証拠でもあります。
水はけの悪い環境は、ナスが健全に育ちにくくなる可能性が高いので、
改善が必要です。
■参考
・ナス 種からの育て方
・ナス 地植えの育て方
・ナス プランターの育て方
・ナス 鉢の育て方
・ナス 受粉のコツ
・ナス わき芽かき 摘芯
・ナス 更新剪定