ナスの一番花が咲くと、次々に花が咲き着果して実が肥り始めます
本格的な収穫が始まると、少量でも毎日収穫できて、とても嬉しくなります。
毎日同じくらいの時間に見回りができれば良いですが、
仕事などの都合で同じ時間帯の見回りが難しいということもあるでしょう。
そこで気になるのが、収穫に適した時間帯です。
ナスは、何時頃、収穫するのが良いのでしょうか。
[ナス 収穫時間]
■ナス 収穫時間は?
ナスは夏野菜なので、水やりや追肥などの管理は、
朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが多いです。
収穫する場合も、朝と夕方のどちらでも良いのでしょうか。
・朝と夕方では?
一日のうちで涼しい時間帯を探すと、朝か夕方になります。
けれど、同じ涼しい時間帯であっても、植物の状態は異なります。
植物は、明るい日中の時間帯に太陽の光を受け、光合成をして養分を作ります。
けれど、日が暮れて暗くなった後も、植物の動きが完全に止まるわけではありません。
暗い時間帯であっても、昼間に作った養分を消費しながら、植物は生きています。
そのため、日中に光合成をして養分を作った後の夕方には、
養分がたっぷりと実に溜まっているため、甘みが強くなると言われています。
ただし、日中の光合成などによって水分が失われ、みずみずしさは減ります。
反対に、夜間は光合成した養分を消費するため、朝には甘みが減りますが、
その分みずみずしさが増えます。
ナスのほかにトマト、キュウリ、などの夏野菜を育てているのであれば、
朝、夏野菜を見回って手入れし収穫するのが、一般的でしょうか。
・すぐ食べるなら?
植物の生活リズムを考えると、
夕方に収穫した方が甘みも強く、おいしくなるように感じます。
けれど、日中の暑い時間帯を引きずったままの夕方に収穫すると、
ナスの実自体の温度も上がっているため、保存がききません。
収穫後にすぐ冷蔵庫に入れたとしても、劣化が早いです。
また、ナスは意外と水分が多く含まれています。
夕方収穫では、この実の中に含まれる水分も減るため、
ナス本来のみずみずしさが減ってしまいます。
夕方、気温が下がってくる18時以降に収穫をしても構いませんが、
収穫した実は、できるだけ早く食べると美味しいです。
できればその日のうちに食べましょう。
たくさんのナスを育てていると、自然に収穫時間が決まるでしょう
・保存するなら?
収穫した後、すぐには料理に使わないという場合も、
朝の収穫がお勧めです。
夕方の収穫に比べて甘みは減りますが、水分が多くみずみずしさは抜群です。
また、夜間のうちに温度が下がるので、収穫後の劣化も遅いです。
もちろん、収穫後は新鮮なうちに食べた方がおいしいですが、
朝収穫のナスなら、冷蔵庫の野菜室に入れての保存も可能です。
朝に収穫を行うのであれば、気温が上がってくる前の9時までに済ませます。
6時~8時のうちであれば、直射日光が当たって間もない時間帯なので、
実の温度もほとんど上昇していません。
気温が上がってからの収穫では、
朝に収穫するメリットが少ないので、早めの時間に収穫しましょう。
・収穫時は逃さないで
収穫後にすぐ使うかどうかで、
朝に収穫するか夕方に収穫するかを決めても良いですが、
目の前のナスが収穫に適しているサイズになっていたら、
朝か夕方かに関係なく収穫しても良いでしょう。
生育ピーク時のナスは、一晩で意外と大きく生長することがあります。
また、ちょっとした時間経過によって、皮が硬くなったり、
表皮に艶がなくなることもあります。
収穫に適したサイズに育った実は、その時に収穫するのがお勧めです。
収穫に適したサイズになった実を早めに収穫すれば、
それだけ株全体に与える負担も軽くなります。
反対に、収穫サイズに育っているのに、枝につけたまま放っておくと、
艶のないボケナスになるだけでなく、株に大きな負担をかけることになります。
過度な着果負担は、その後の生育にマイナスに影響することもあります。
疲れや暑さによって夏バテし、早々に栽培が終了するケースも少なくありません。
できるだけ長く収穫を楽しみたいのであれば、
朝か夕方かに関係なく、良いサイズに育った時に収穫することも大切です。
もちろん、水や肥料の管理も忘れずに行います。
■参考
・ナス 種からの育て方
・ナス 地植えの育て方
・ナス プランターの育て方
・ナス 鉢の育て方
・ナス 受粉のコツ
・ナス わき芽かき 摘芯
・ナス 更新剪定