Categories: ナス栽培Q&A

ナス 実がならない

ナスの蕾も花も実もいっぱい!

 

 

しかしこちらのナスの実がならない原因はなんでしょうか?

 

 

ナスの実がならない原因は、大きく分けて2つです。
1つは、そもそも花が咲いていないから。
2つ目は、花は咲いているけれど、着果がうまくできていないからです。

 

花が咲かないのも、花が咲いているのに着果ができないのも、
ナス栽培にとっては、とても大きな問題です。

 

今一度、ナスを育てている環境や管理方法を見直し、
ナスが実をつけられるように対策していきましょう。

 

 

[ナス 実がならない]

 

 

■花が咲いていない

 

ナスの花が咲かないといっても、蕾自体がまったくつかないケースと、
蕾はつくけれど、開く前に落ちてしまうケースがあります。
どちらにも共通する原因としては、いくつかあります。

 

1.日照不足
日照不足になると、栄養を満足に作ることができず、
蕾がつかなかったり、ついても開花できずにぽとりと落ちてしまいます。

 

2.肥料不足
肥料不足も、日照不足と同じで、栄養が足りずに、
蕾がつかなかったり、開花できないまま落ちてしまいます。
>ナス 肥料の与え方と時期

 

 

ナスの形が悪く艶がない場合は調子を崩しているので要注意です

 

 

3.水不足
蕾をつけた時、完全な水切れではなくても、
ナスの樹にとって水不足な場合、蕾が落ちることがあります。

 

ナスは株を大きく育てるのにも、実を育てるのにも、
花芽を作ったり花を咲かせたりするのにも水を必要とします。

 

水切れを起こすと、その時についていた蕾や、
開花したものまでもが落ちることがあるので要注意です。

>ナス 水やりのコツ

 

4.株が疲れた
栽培前半では、問題なく花が咲いて実がついていたのに、
栽培後半になって症状が出た場合は、

ナスの株が疲れていることがあります。

 

株が疲れていると、花芽を作る体力もありませんし、
もし花芽を作ったとしても、咲かせるだけの力がなく落ちてしまいます。

 

 

こんなに花をつけては、株が疲れてしまいますね

 

 

5.窒素過多
ナスを植え付ける時に入れる元肥や、追肥に使う肥料の成分で、
窒素が多い肥料を使うと、枝や葉ばかりが育って、
まったく花芽がつかなくなります。

 

葉がたくさん茂っているので、一見すると元気そうに見えますが、
ナスの中での養分バランスが崩れているサインです。

 

窒素は枝や葉を育てる時に消費する養分のため、窒素を多く与えると、
いつまでたっても樹勢が強いままで、花芽を作らずに枝葉ばかりを育てます。

 

窒素・リン酸・カリが、8-8-8など同等のものか、
リン酸が少し多いものがナスに適しています。

 

 

■着果できていない

 

なんとか花を咲かせてはいるものの、なぜか実がつかない、
あるいは着果しているけれど、実が大きくならないことがあります。

 

1.肥料不足
ナスが実をつけるのに十分な肥料を与えないと、開花しても受粉できません。
また、受粉し着果しても、実が大きくならず硬くなること(石ナス)もあります。

 

ナスを毎日観察していると、ナスの色艶が悪い、実の伸びが良くない、
などに気づくことがありますが、これも肥料不足と考えて良いでしょう。

 

ナスの肥料が足りているかどうかは、花を見れば分かります。
花の中にある雄しべと雌しべのうち、
中心にある雌しべの方が長ければ、肥料は足りています。
花が咲いたら中の状態を確認し、肥料の不足がないかチェックしましょう。

 

 

中心の雌しべが長ければ、肥料は足りています

 

 

2.受粉不良
開花したものの、きちんと受粉できていなければ意味がありません。
肥料不足などにより、正常な花が咲かなかったということもありますが、
花が正常なのに受粉できないこともあります。

 

そんな時は、人工受粉を試してみると、意外と着果します。
>>ナス 受粉のコツ

 

3.気温が低い
ナスは高温を好む植物です。
15度前後の気温では、花粉がうまく出ません。

 

花粉が出なければ、開花しても着果することができません。
栽培初期に多い原因なので、防寒対策をして温度を上げましょう。

 

4.気温が高い
高温を好むといっても、35度以上の日が続けば、
さすがのナスもバテて異常が出てきます。

 

最初は実がついていたのに、真夏に実がつかなくなったという場合は、
高温が原因であることが多いものです。

 

気温を下げるのは難しいので、8月上旬頃であれば、
更新剪定をして真夏を養生して過ごし、秋ナスに期待します。

 

 

こういう実は取ってしまいましょう

 

 

5.成り疲れ
最初は、よく実をつけていたのに、徐々に着果率が悪くなった場合は、
ナスの株が疲れているのかもしれません。

 

咲いた花をすべて着果させ、立派なサイズになるまで木で育てると、

肥料を多めに与えていてもナスの株は疲れます。

 

一度につける花や実の数ををコントロールし、
実はやや若い時期に収穫することで、成り疲れを防ぐことができます。

 

■参考
・ナス 種からの育て方
・ナス 地植えの育て方
・ナス プランターの育て方
・ナス 鉢の育て方
・ナス 受粉のコツ
・ナス わき芽かき 摘芯
・ナス 更新剪定
・秋ナス 収穫のコツ

nasudaisuki

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