ナスの苗を植え付けた後、少しずつ苗が大きくなってくると、
良い実がなるか、期待感でワクワクします
ようやく最初の花を咲かせて実をつけはじめると、
いよいよ初の収穫が近づいてきます。
ぷりぷりとしていてずっしりと重みのあるナスの実を想像すると、
毎日楽しみで仕方ありません。
けれど、ついた実はすべて育てるというわけではありません。
中には摘果が必要となる場合もあるのです。
ナス栽培での摘果とは、どのようなものなのでしょうか。
[ナス 摘果]
■ナス 摘果
ナス栽培では、摘果が必要となるタイミングが、
大きくわけて2種類あります。
ナスを健全に育て、たくさん収穫するためには、
どちらの摘果も重要な役割を担っています。
一番果は、小さいうちに採ると、樹が疲れません
・一番果の摘果
ナスを育てて最初に行う摘果は、一番果の摘果です。
最初に着果させたものを、一番果と呼びます。
この一番果は、あまり大きくなる前に、摘果するのが基本です。
中には、一番果ではなく、一番花が着果する前に摘み取る、
という方もいます。
現在主流となっている育て方としては、一番花にできるだけ着果させ、
小さいうちに摘果する、という方法となっています。
せっかく着果した一番果も、収穫サイズまで育てたくなりますが、
ここで大きくなるまで実を育てると、株の生長が悪くなる原因となります。
一番果がつく頃のナスの株は、まだ小さいことが多いです。
体力もあまりないので、その状態で最初の実を大きくなるまで育てると、
体力を大きく消耗し、回復に時間がかかります。
基本となる中長ナスなら、だいたい10cmほどの長さに育ったら、
一番果を摘果するタイミングです。
スタミナが切れないように摘果すると良いでしょう
・実がつきすぎた時の摘果
一番果を摘果した後は、特に問題がなければ、
咲いた花に実をつけさせて構いません。
ただ、管理法や栽培状況によっては、摘果をした方が良い場合もあります。
それが、株が弱っている時や、一時に実がつきすぎている時です。
栽培中盤にさしかかると、
たくさんの実を育てたナスの株は、スタミナ切れで弱ります。
花を見てみると、雌しべが雄しべに隠れていたり、葉色が薄くなっていたり、
実の肥大が悪いのであれば、スタミナ切れのサインですので摘果します。
こういった時は、育てる実の数を制限して、養生させましょう。
秋ナスを目指して、更新剪定を行う時も、摘果をしておきます。