ナス、枝も根も張るので、株間は50㎝以上とります
ナスは生育が旺盛で、暑い夏でも実を次々と肥らせます。
実が次々とつくということは、次々に花が咲くということです。
そして花が咲くということは、
枝葉がその分伸びているということでもあります。
地上部が生長すれば、それだけ地下の根も生長しているはずです。
ナスは根の生育も旺盛なため、根詰まりを起こすことがよくあります。
ナスが根詰まりを起こさないためにしておくことや、
根詰まりした時にできる対策はあるのでしょうか。
[ナス 根詰まり対策]
■ナスの根詰まり対策は?
ナスが根詰まりを起こすと、地上部の生育にも大きく影響します。
根が詰まることで養水分をうまく吸い上げることができなくなり、
水や肥料をきちんと与えていても、水切れや肥料切れのような症状を出すのです。
ナスは水も肥料もよく吸い上げる野菜なので、
切らしてしまうと途端に生育が悪くなります。
まずは、ナスが根詰まりを起こしにくいように、最初から対策しておきましょう。
それでも根詰まりを起こしたら、その時はすぐに対処することで、
生育不良から早く脱することができます。
下のジャンボプランターでナス2株を2本仕立てにしています
深型菜園プランター、容量30リットルがお勧めです
・大きめの容器を選ぶ
ナスは根を旺盛に伸ばしながら、地上部も生長させます。
根域が広くなれば、その分地上部の生育も良くなるので、
できるだけ根詰まりしないよう、あらかじめ対策しておくことが大切です。
プランターや鉢を使った栽培では、地植えよりも土の量が制限されているため、
根の生育領域も狭くなります。
そのため、小さな容器を使って栽培すると、どうしても根詰まりしやすく、
収穫可能期間も短くなりやすいです。
容器栽培では、できるだけ大きな容器を準備しておきましょう。
目安としては、鉢なら深さが30cmほどある、10号サイズのものを選びます。
深さが30cmもあれば、鉢底石を入れたとしても、
十分なスペースをとることができます。
地植え栽培であれば、地面が続いている限りは、
生育できるはずですが、油断はできません。
地植えでも土があまりにも硬いと、根がうまく育たず、
いくら地植え栽培といっても、生育不良に陥りやすくなります。
植え付け前には、できるだけ深く広く土を耕し、
根が伸びやすいような土を仕上げておきましょう。
畝を立てる部分だけを耕すのではなく、
畝間となる部分をよく耕してから、畝を立てます。
しばらくすれば畝間は踏み固められますが、
全く耕していないよりは、根が広がりやすくなります。
鉢や地上部がいっぱいになったら更新剪定をします
・土に穴をあける
大きめの容器に植えたり、広いエリアをしっかりと耕したとしても、
根詰まりを起こすことはあります。
根詰まりを起こしている時は、土が根でいっぱいになっている状態のため、
養水分を保持する力がほとんどありません。
また、水の通り道ができているため、乾燥しやすい状態となっています。
ナスの株元から10㎝離れたところに、
支柱や古いハサミなど先が尖ったものを使って穴をあけます。
こうすることで、水の通り道以外のところにも水が入り込みやすくなり、
水切れを防止できます。
また、通気性も良くなるので、根が傷むのを防ぐこともできます。
穴はあまり大きくあける必要はありません。
枝と同じくいらの広さに根が張っているので、
枝先と同じくらいの範囲に10か所程度の穴をあけます。
・更新剪定をする
土に穴をあける対処法でも改善が見られない場合は、更新剪定をお勧めします。
ナスは高温を好みますが、本格的な暑さになってくると、さすがに疲れてきます。
7月下旬頃までに更新剪定をして、枝葉と根を切ることによって、
一番暑い時期を養生しながら過ごし、
少し涼しくなってきてから、再び実をならせる方法です。
せっかく伸びている枝葉や根を切るのは、
栽培初心者にとってはとても勇気が必要ですが、
思い切って切ることで、余計な体力を使わずに済むので、
中途半端に剪定しないのがポイントです。
根を切ることで根域もリセットできるので、一時的に根詰まりも解消できます。
鉢やプランターで栽培している場合は、根を切った外側の土を一度抜き取り、
できた隙間に新しい培養土を入れると、土もリフレッシュできます。
■参考
・ナス 種からの育て方
・ナス 地植えの育て方
・ナス プランターの育て方
・ナス 鉢の育て方
・ナス 受粉のコツ
・ナス わき芽かき 摘芯
・ナス 更新剪定