ナスを雨の日に収穫しても大丈夫でしょうか?
ナスに限らず、トマトなど夏野菜を育てていると、
ちょうど収穫できそうな時に雨が降ることがあります。
雨が降っている日にナスを収穫する場合に、
とくに気をつけたいことをご紹介します。
[ナス 雨の日 収穫は?]
■切り口に注意
雨の日の収穫で一番気になるのは、
切り口から菌が入り込み、病気にかかる危険性があることです。
ナスがかかりやすい病気の原因となる菌の中でも、
カビの仲間の菌は、水を伝って移動して広がります。
雨が降ったことにより、水の中を菌が移動したり、
泥跳ねが起きて病気が広がります。
一日だけ雨が降ったのであれば、
その日だけ様子を見れば良いのですが、
収穫期に、何日も雨が降り続くとそうも言っていられません。
大量に入ってくる水分のせいで実はどんどん大きくなるので、
うかうかしていると採り遅れになることがあります。
できるだけ雨が降っていない時間帯を見つけ、その間に収穫するようにします。
収穫時の切り方も、ちょっと注意します
収穫する時に注意したいのが、切る場所です。
ナスの枝から実のヘタ部分につながっている場所を切るようにします。
ヘタにつながっている部分は、実が下がる分、下向きに伸びています。
ここを切ることで、切り口に水が溜まりにくくなりますし、
直接水が当たることも少なくなります。
これだけでもある程度の病気予防になります。
側枝に着果した実は、収穫する時に余分な枝葉を一緒に切りますが、
この時は枝も葉も切らないように注意します。
必ずヘタがつながっている部分のみを切って収穫し、
余分な枝や葉は、雨が上がってから切り落とすようにします。
また、ハサミは消毒して、使うようにすると菌が感染しにくいです。
■畝間に注意
雨が降ると、土はたくさんの水分を含みます。
その状態で踏みしめると、土は硬くなってしまいます。
ナスや他の野菜が植わっていない場所や、
通路としている場所を歩く分には問題ありません。
ただ、畝と畝の間は要注意です。
大きく生長したナスは、畝間にも根を伸ばしていることがあります。
その土を踏んで固めると、根の生育が悪くなり、地上部の生長も悪くなります。
どうしても雨の日に収穫したい場合は、畝間を踏まないように注意しましょう。
雨天だと実の水分は高まります
■収穫した実に注意
雨の日、なんとかナスを収穫できたら、できるだけ早く消費するようにします。
晴れた日に収穫した時よりも、雨の日に収穫した実には水分が多く含まれています。
水分が多いということは、それだけ傷みやすいということです。
できれば収穫したその日のうちに消費します。
収穫できた量によっては、その日に使い切るのが難しいこともあるでしょう。
その場合は、ナスの表面についた水を十分にふき取ってから、
ビニールなどに入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。
実の表面やヘタの隙間などに溜まった水をそのままにしておくと、
そこからカビが発生したり、傷みやすくなります。
また、ナスが収穫できる頃は、すでに気温もそれなりに上がっている頃です。
常温で置くのも傷みやすい原因となるため、
保存する場合は必ず冷蔵庫に入れておきます。
■容器栽培の場合
プランターや鉢などを使ってナスを育てている場合、
雨が続くようであれば、一時的に軒下に避難させておく方法があります。
常に雨の当たらない場所で育てているのであれば、移動も不要です。
雨の当たる場所で育てている場合は、雨の日が続きそうな時に、
軒下などに移動しておけば、直接雨に当たることが減り、収穫が可能になります。
できれば晴れた日に収穫したいものですが、
季節によってはそれも難しいことがあります。
特に梅雨の時期などは、雨が続きやすく、かつ低温になりやすいため、
病気や生育不良の心配が増えます。
晴れた日は日当たりの良い場所に置き、雨の日は軒下に置くことで、
水分過多による根腐れや実割れを防ぐこともできます。
また、プランター表土をワラや腐葉土でマルチをすると、
泥はねが少なくなり、病気の感染も軽減されます。
梅雨が明けて晴れの日が多くなったら、
できる限り日当たりの良い場所に置き株の充実に努めましょう。