下葉で黄変したものや害虫被害があれば摘葉します
ナスは、大きな葉を使って光合成をし、養分を作って生長します
ナスの葉は光合成をする、とても大切な器官ですが、
時には、摘葉(てきよう)の作業が必要になることもあります。
ナスの摘葉は、いつどのように行うのが良いのでしょうか。
[ナス 摘葉]
■ナス 摘葉は必要?
ナスの葉は、光合成を行うとても大切な器官です。
葉が減れば、光合成を行う量が減るため、花付きや実付きも悪くなりますし、
株全体の生育自体も弱まります。
それでも、摘葉の作業が必要になることがあるのです。
ナスを初めて栽培する時、ナスの葉が意外と大きいことに驚くでしょう。
この大きな葉は、効率的に光を受け、光合成を促すことができるのですが、
同時に陰を作る存在になることもあります。
特に、生長して枝が伸びてくると、株元に近い下部に陰を作ります。
また、枝が伸びることで葉が隣の株の葉と干渉し、
互いに陰を作り合う結果となる場合もあります。
ナスは光をとても好む野菜なので、
葉同士が重なって陰を作るだけでも、日照不足となります。
株が生長すれば、株の中心にも光が入りにくくなり、
さらに風通しも悪くなるので、病害虫の原因となることもあります。
なので、ナスの生育を妨げる環境を作らないように、摘葉が必要となるのです。
■ナス 摘葉する葉
ナス栽培では、摘葉が必要となる場合がありますが、
どの葉でも摘葉して良い、ということではありません。
わからないままに摘葉すると、
必要な分まで摘み取ってしまい、生長に影響を出してしまいます。
摘葉する対象となる葉の条件がいくつかあるので、覚えておくと便利です。
・不要となった葉
葉は大切な器官ですが、いつまでも最前線で働けるわけではありません。
展開してから1ヶ月も経過すると、徐々に老化していきます。
すでに役目を終えた葉は、少し黄変したりして元気がなくなるので、
そういった葉は摘葉します。
また、着果した場所から2枚~3枚分くらいは、実の肥大に必要な葉ですが、
それよりも下は邪魔になることがあります。
黄変していたり、陰を作りそうな葉があったら、摘葉しましょう。
重なっている葉は、古いものから摘葉します
・重なっている葉
他の葉と重なり、陰を作っている葉があれば、古い方の葉を優先して摘葉します。
また、葉が混みあっている部分も、適度に摘葉しましょう。
あまり多くの葉を一気に摘むと、生育が悪くなるので注意します。
・病害虫の兆候がある葉
病斑が出ているものや、害虫が寄生しているのが目に見えて分かるものは、
摘葉しておきましょう。
被害が少ないうちなら、摘葉のみで被害の拡大を防ぐことができます。
■ナス 摘葉の方法
ナスの摘葉の方法は、とても簡単です。
すでに弱っている葉であれば、手でも簡単に取り除けます。
まだ元気な葉を摘葉する場合は、手では摘み取れないので、ハサミを使います。
この時に使うハサミは、必ず清潔で切れ味の良いものを使います。
切れ味の悪いハサミだと、切った断面がデコボコし、乾きにくくなります。
また、病気に感染した株に使ったハサミをそのまま使うと、
同じ病気にかかる可能性が高くなるので、注意して手入れをします。