短花柱花のナスの花
長花柱花のナスの花
[ナス 短花柱花とは?]
ナスの樹勢判断、健康に育っているかどうかを見極めるには、
ナスの花の咲き方を観察するのが、わかりやすいです。
短花柱花の状態では、肥料不足なので、追肥を与えます。
■短花柱花とは?
短花柱花とは、ナスの花の中の雌しべと雄しべの状態を指します。
ナスは、1つの花の中に雌しべと雄しべの両方が揃っています。
通常は雄しべよりも雌しべが長く、雄しべから出る花粉を、
効率よく雌しべに、つけられる環境になっています。
ところが、雌しべの方が短くなってしまうことがあります。
この雌しべが雄しべよりも短くなった状態が、短花柱花です。
受粉に必要な花粉は、雄しべの先端にある袋状の器官から出ます。
この袋状の器官には花粉が出る場所があり、この出口が袋の先端にあるのです。
受粉するためには雌しべの先端に花粉がつく必要があります。
つまり、雄しべの一番先端に花粉の出口がついているため、
それよりも長い場所に雌しべの先端が出ていないと、
花粉が雌しべにつくことができず、そのまま落花してしまうことになります。
短花柱花の状態では花びらの色も薄く貧弱
短花柱花になってしまった花が着果できない理由は、うまく受粉ができないためです。
長花柱花の状態では花びらも濃い色で大きい
ナスが実をつけるのに、良い雌しべと雄しべの状態を長花柱花と呼びます。
雌しべが長く、雄しべが短く回りを取り囲んでいる状態で肥料状況が良好です。
■短花柱花の原因
短花柱花が起きてしまう原因は、肥料不足にあります。
肥料が足りず、花芽に栄養が回らないと雌しべが短くなってしまいます。
追肥は必ず定期的に行うようにし、それでも短花柱花になる場合は、
即効性のある液体肥料を与えて様子を見るようにします。
ナスの花の雌しべの長さは、
肥料が効いているかどうかのバロメーターになります。
花が咲いたら、雌しべの状態を確認し、
短花柱花になっていないかをチェックするようにしましょう。
さらに、栽培に慣れてくると、
ナスの葉や茎の状態で肥料の過不足がわかります。
■参考
・ナス 種からの育て方
・ナス 地植えの育て方
・ナス プランターの育て方
・ナス 鉢の育て方
・ナス わき芽かき 摘芯
・ナス 更新剪定