黒寿長
黒寿長(こくじゅなが)は、早生種で品質の良い多収のF1品種ナスです。
大和農園グループの「プロ向け品種」として販売されている品種ですが、
地植えの他、プランター、鉢でも育てることができるので、
家庭菜園でも栽培できます。
[黒寿長]大和農園グループ
■黒寿長の特徴
・サイズ感が良い
果実の重さは約100グラムほど、長さ26~28センチくらいが収穫の目安です。
良くスーパーなどで見かけるナスよりも少し長細い形をしていますが、
調理もしやすく、これぞナス! という王道の長ナスです。
・調理方法を選ばない
ナスは品種やタイプによって、適した調理方法がありますが、
黒寿長は、さまざまな調理法に適した品種です。
生食はもちろんのこと、加熱してもおいしく食べられるので、
食卓に並べやすい品種といえます。
夏野菜、ナス、ミョウガ、インゲンの味噌汁
■黒寿長の栽培のコツ
・種の入手方法
黒寿長は、大和農園オンラインショップで、
小袋(1mL 約150粒)、一般価格702円で販売されています(2017年4月現在)。
・種まき、育苗
種まきの適期は、3月下旬~5月上旬です。
ポリポットに2~3粒ずつ種まきをしていきます。
3月下旬頃のやや低温期に種をまく場合は、保温・加温して管理します。
昼間は、28~30度、夜間は、20度くらいの地温が発芽適温です。
本葉が9枚~10枚の頃、一番花のつぼみが充実してきたら定植させます。
・土づくり
植え付けの2週間ほど前に、1平方メートルあたり苦土石灰を100グラム、
堆肥を3キロ、化成肥料を150グラム入れ、土壌環境を整えておきます。
・植え付け
植え付けの適期は、十分に気温が上がる5月中旬~下旬頃です。
・整枝
主枝の8~9節に一番花が咲くので、直下に出る強い枝を2本残して、
その他はかきとります。
この2本と合わせて、支柱を立て、3本仕立てに仕上げていきます。
・追肥
月に1度ほど、化成肥料20~30グラム(1平方メートルあたり)を、
追肥していきます。
追肥は、1度目、2度目、3度目……と回数毎に、
与える場所を変えていくと良いです。
1度目は茎元に、2度目はその周辺に、
3度目は外側の葉の真下あたりといった具合に、
根の伸びに合わせて追肥する箇所を、
株から少しずつ離れるように変えてください。
・水やり
乾燥しないように、適宜水を与えます。
・摘葉
下の方の混み合った部分は、随時摘み取っていきます。
一度にたくさんの葉を摘み取ってしまうと生育が弱くなってしまうので、
1枝あたり2枚程度を目安に行います。
・収穫
1番果~3番果くらいまでは、早めに収穫するようにし、株が弱るのを防ぎます。
その後は、長さ26~28センチくらいで収穫します。
・更新剪定
7月末~8月上旬になると、暑さによって株の勢いが弱まるので、
思い切って草丈を1/2~1/3程度にします。
こうすることによって、秋にまた、新芽が伸び始め、
色ツヤの良い秋ナスを収穫することができます。
剪定後は、即効性のある液体肥料や化成肥料を与え中耕し、
しっかりと株に栄養を届けてください。
■参考
・ナス 種からの育て方
・ナス 地植えの育て方
・ナス プランターの育て方
・ナス 鉢の育て方
・ナス 受粉のコツ
・ナス わき芽かき 摘芯
・ナス 更新剪定