ナス 苗 黒くなる
ナスの苗が、黒っぽく変色しています
Q:ナスの苗を畑に植えました。
数日経つと、緑色だった葉が黒っぽく変色していました。
虫の被害ではないようで、葉全体が黒っぽく変色しています。
新芽の部分はまだ緑色ですが、何かの病気でしょうか。
A:寒さによる変色かもしれません。
[ナス 苗 黒くなる]
ナスの実は、濃い紫や黒に見えるほどの色ですが、葉の色は緑色です。
ナスにもたくさんの品種があり、珍しいものでは緑色の実や白い実、
明るい紫の実やマーブル模様になるものなどもあります。
どのような色や模様の品種であっても、葉の色は緑色です。
多少の濃淡はありますが、緑色の大きな葉で太陽光をいっぱい受け、光合成をします。
そんなナスの葉が黒っぽく変色したとなると、心配になります。
ただ、今回は葉全体が黒っぽく変色し、なおかつ食害痕もないとのことなので、
害虫のせいではないでしょう。
また、病気というにも進行が早すぎるので、今の段階ではないと考えるのが妥当です。
では何が原因かというと、低温でしょう。
ナスは比較的高温を好む野菜のため、低温にはやや弱いです。
特に苗を植え付けて間もないうちは、
育苗されていた場所から急激に環境が変わったストレスもあります。
植え付け時期には、低温や寒風に注意し、防寒対策をしておくのがお勧めです。
・夜間の冷えと寒風に注意
ナスの苗は、他の夏野菜の苗が出回るのと同じ、4月中旬頃から店頭に並び始めます。
ただ、その時期はまだ夜間に冷えたり、思わぬ寒波がやってきたりすることもあります。
近年は異常気象によって、早くに春がきたと思ったら、
4月はなかなか気温が上がらず、冷え込むことも増えています。
ナスは低温にやや弱い性質です。
特に小さな苗のうちは、寒さへの抵抗力が低いので、注意が必要です。
ホームセンターなどで購入した苗は、
育苗中にハウス内に入れられていることが多く、その分冷えには弱いです。
いきなり外に出されて出荷され、戸外に植え付けられた苗には、
相当なストレスがかかっています。
そのような状態で低温に当たると、葉が黒ずんだようになったり、
葉先が傷んだりすることがあります。
色が黒ずむのは、ナスの葉の中に含まれるアントシアニンが強く出ることで起こります。
ナス自身が株を守るために行っていることですが、
低温にはなるべく当てないようにします。
また、気温がそれほど低くなくても、風が強いと体感温度が下がるので注意します。
・防寒対策をしましょう
低温や寒風を避けるため、苗を植え付けた後は気温が安定するまで、
防寒対策をしておきましょう。
簡単にホットキャップをかぶせるだけでも良いですし、
トンネルや簡易ハウスを設置するのも良いでしょう。
また、苗の周り四方に支柱を立て、
そこに上部を切った袋をかぶせて風を防ぐのもお勧めです。
ただ、いずれの防寒対策も、気温が上がってきた時には注意が必要です。
通気性が悪い環境が続くと、内側で蒸れて弱ります。
特にホットキャップやビニールトンネル、ハウスなどは通気性が悪いので、
その日の天候によってかぶせたりはずしたりして、調節します。
■参考
・ナス 種からの育て方
・ナス 地植えの育て方
・ナス プランターの育て方
・ナス 鉢の育て方
・ナス 受粉のコツ
・ナス わき芽かき 摘芯
・ナス 更新剪定