ナス栽培 9月
更新剪定後のナス
ナスは秋も旬のうちですが、家庭菜園で5月から育てているナスは、
9月に入る頃には、すでにたくさんの実を収穫しているはずです。
そのため、8月までに更新剪定を済ませていない株は、疲れが見えてきます。
8月に比べれば、少しは暑さも和らいできますが、それでもまだまだ厳しい残暑は続きます。
そんな中で、9月のナス栽培ではどのような管理をしていくのが良いのでしょうか。
ナス栽培 失敗
ナス栽培、失敗か!
ナスは家庭菜園で人気の夏野菜です。
しかし、ナス栽培に失敗したという人が意外と多いのです。
ナスは比較的丈夫で、咲いた花は必ず実になり、
無駄になることが少ないとされています。
なぜうまく育たない場合が多いのでしょうか。
ナス栽培を失敗しないためのポイントをご紹介します。
ナス栽培 8月
8月のナス、葉色が褪せ樹勢が弱くなってきています
ナスは高温を好む野菜です。
けれど、日本の8月といえば真夏、しかも近年は温暖化によって酷暑の日が続きます。
こうなると、いくら高温を好むナスといえども参ってしまいます。
8月の育て方によって、その後のナスの生長が変わります。
また、どのようにナスを育てるかの方針によって、管理を変える必要があります。
ナス栽培 毒
チョウセンアサガオ(エンジェルズ・トランペット)は、幻覚剤より強い毒性を持ちます
ナス栽培では、毒に関する注意はほとんどされていません。
もちろん、スーパーで市販されているナスにも、
家庭菜園して育てたナスには、基本的には毒が含まれていません。
ところが、中にはナスが毒を持つケースもあるのだそうです。
ナス栽培で注意すべき毒とは、どういったことなのでしょうか。
ナス栽培 7月
梅雨明けの管理が大切なナス
ナスは夏から秋が旬です。
7月になると、いよいよ最盛期となります。
早ければ4月下旬から栽培が始まっているので、
早いもので栽培開始から2か月が経過したということにもなります。
この期間で、すでにたくさんの実を収穫したという方もいるでしょう。
けれど、そろそろナスも疲れてくる頃です。
7月の時期の管理いかんで、今後の生育に差が出てくるので、
気を抜かずに手入れをしましょう。
[ナス栽培 7月]
■7月のナス
7月に入ってしばらくすると、梅雨もあけて本格的な夏がやってきます。
もちろん、年によっては梅雨の期間が短く、
もっと早くに梅雨が明けることもあるでしょう。
反対に、梅雨が長く続いて、
7月に入ってもなかなか梅雨が明けないということもあるでしょう。
いずれの場合であっても、梅雨が明けるとそれまでの天候とはガラリと代わり、
晴れて暑い日も増えます。
ギラギラとした直射がナスを照らし、本格的なシーズンへと突入します。
ナスは高温を好む野菜のため、曇って直射が当たらない日が続いたり、
雨でひんやりとした気温が続いているよりも、晴れた日が多い方が生育は良くなります。
ただ、梅雨の間は悪天候が多くなるため、梅雨明け後に急激な気温上昇や、
長時間の直射に当たることなどによって、かえって不調が出ることもあります。
また7月下旬には、長くナス栽培を楽しむためのコツの1つである、
更新剪定も待っています。
水やりや追肥、収穫などの普段の作業に加え、
長くナス栽培を楽しむためのコツも実践していきましょう。
■7月の作業
・追肥
ナスは2本~3本の主枝を伸ばし、その脇芽が伸びたところにできる実を収穫していきます。
枝ごとで見るとそれほどでもありませんが、
株全体で見ると、常に複数の実がついている状態となることが多いです。
次から次へと開花、着果、肥大、収穫と続いていくので、
肥料は切れないようにします。
最初の追肥をした後は、定期的に追肥を繰り返します。
追肥を忘れて与えるべき日を過ぎてから、
忘れていた日を取り戻そうと多量に肥料を与えると、かえって根が傷むので注意します。
一番良いのは、忘れずに定期的な追肥を行うことです。
もし追肥を予定していた日に追肥できなかった場合は、
すぐに追肥を行いますが、いつもと同じ量を与えることです。
また、すでにいくらか収穫できている頃にもなるので、
肥効がどれくらいきいているかのチェックもしておきましょう。
ナスの花を見た時、中心にある雌しべが飛び出ていれば、肥料がきいています。
雄しべと雌しべが同じくらいだと、やや足りない状態で、
雌しべが引っ込んでいる状態なら、肥料不足のサインです。
このサインをよく見て、肥料の量や頻度を調整しましょう。
・水やり
梅雨が終わると、雨の日が少なくなります。
夕方にざっと夕立が降ってくれると良いのですが、
近年は異常気象によって夕立が降らず、何日も雨一滴降らないということもあります。
ナスはどちらかというと水分を多く欲しがるので、水切れには要注意です。
水切れを起こすと、花つきや実つきが悪くなるばかりでなく、肥大に時間がかかり、
ボケナスと呼ばれる、ツヤのない食味の悪い実に育ちます。
土が乾いていると、肥料のききも悪くなるので、日中の暑い時間帯を避けて、
土が乾きすぎないようたっぷりと与えます。
・マルチの利用
晴れの日が増えると、ナスの葉や実だけでなく、
株元や周りの土にも直射がよく当たるようになります。
すると、ナスが吸い上げる分以上に水分が蒸発し、乾燥が進みます。
敷きワラなどのマルチを利用することで、直射が土に当たるのを防ぎます。
光が直接当たらないので、乾燥を防ぐほか、地温が上がりすぎるのも防げます。
・更新剪定
ナスは寒くなるまで栽培を続けられますが、たくさん実をつけ続けているだけに、
この頃から成り疲れが出やすくなります。
成り疲れを起こすと、どうしても花付きや実つきが悪くなり、株全体の調子が崩れます。
おいしいナスが育たなくなるだけでなく、急激に株が枯れてしまうこともあるほどです。
さらに今後、8月に入ると気温はさらに上がり、
高温を好むナスにとっても、厳しい時期が続きます。
この時期に養生させ、涼しくなってきた頃に再び実を収穫し、
秋ナスを楽しむ方法があります。
それが、更新剪定です。
伸びた枝や根を一度思い切って切ることによって、
新しくて元気な枝や根を出させるやり方です。
初めて更新剪定をする時は、少し乱暴なやり方に思えますが、
花や実をつけない期間を作ることによって、
一番暑くて消耗する時期に養生させることができます。
更新剪定の詳しいやり方については、こちらに書いています。
・病害虫
7月に入ると、梅雨があけたり晴れた日が増えたりと、
一見するとナス栽培に適した環境に変化しているように見えます。
けれど、梅雨の間の状態によっては、急激な直射日光や気温上昇によって、
病気の発生が多くなることがあります。
この時期に発生しやすい病気としては、
青枯れ病やうどんこ病、半身萎凋病などがあります。
基本的には、風通しを良くして、作業の時に使う道具は清潔なものを選ぶようにします。
また、病気の兆候が見られたら、すぐに対処することも大切です。
一雨ごとに感染が広がるケースも少なくないので、
こまめな見回りと早めの対処がポイントです。
7月もニジュウヤホシテントウやハダニなどの発生が多くみられます。
見つけたら捕殺が基本ですが、
被害が大きくなってきたら薬剤を使うのも視野に入れましょう。
特にハダニなどの吸汁タイプで繁殖力が強い害虫は、
気が付かないうちにナスの体力をどんどん奪っていき、
気づいた時には回復できないほど消耗していることもあります。
■参考
・ナス 種からの育て方
・ナス 地植えの育て方
・ナス プランターの育て方
・ナス 鉢の育て方
・ナス 受粉のコツ
・ナス わき芽かき 摘芯
・ナス 更新剪定