ナス 空洞果
とっても良いナスだと思ったのに……
ナスを切ってみると、中に小さな空洞があいていることがあります。
こういった空洞のある実を、空洞果と呼びます。
ナスが空洞果になる原因を探っていきます。
[ナス 空洞果]
■ナス 空洞果の原因
市販されるナスも、家庭菜園で育てたナスも、空洞果になる可能性はあります。
ナスが空洞果になる原因はいくつかあり、
空洞果になった時の原因が1つとは限りません。
いずれにせよ、育てているナスから空洞果が出た場合には、
何が原因かを考え、対処する必要があります。
・高温
ナスは低温よりも高温を好む野菜です。
けれど、あまりに高すぎると、生育が悪くなり、
実付きやついた実の状態が悪くなります。
また、高温で乾燥が進み、それによる空洞果も増えやすくなります。
・水不足
ナスは水をよく欲しがる野菜だといわれています。
実際、ナスの実は水分がたっぷりと含まれていて、
しかも葉が大きいため、水分の蒸散量も多いです。
そんな中、水が足りない状態が続くと、実が正常に育たなくなることがあります。
実の中がスポンジのようになり、空洞がいくつもあいていたりするのは、
水不足であることが多いようです。
梅雨が明けて暑くなると、気温が高いので水やりに気を配るようになりますが、
一番危険なのは梅雨の時期です。
梅雨入りした雨がよく降るものというイメージがありますが、
近年は梅雨入りした途端に雨が何日も降らなかったり、
逆に乾燥注意報が出る日があったりもします。
苗を定植した後は、7~10日間に根付くまで、
どの季節であっても土の乾燥に注意し、水管理を怠らないようにしましょう。
・樹勢の衰え
株の調子が良い時ほど、ナスはたくさん良い実をつけます。
ところが、高温や水不足、肥料不足、なり疲れで株の衰えが出て樹勢が弱ると、
良い実もできにくくなります。
樹勢の衰えにより、実に空洞が入ることも少なくありません。
水分不足や肥料不足による樹勢の衰えならば、適度に与えて樹勢の回復に努めます。
なり疲れの場合は、更新剪定を行うことで株がリフレッシュし、
樹勢を回復させることができます。
串焼きなら、穴も目立ちにくいです
・収穫が遅い
ナスは調子の良い時だと、次から次へと実をつけるため、
複数の株を栽培していると収穫が追い付かなくなることがあります。
見えにくい場所に実がついていると、収穫の時にとり残すこともあります。
ナスは若どりして食べるのがおいしい野菜なので、
あまり長く枝につけていると、熟して実の中がスカスカになることがあります。
あまり実を大きく育ててから収穫していると、
株が疲れるのも早くなるので、標準か少し小さいかな?
と感じるくらいの頃に収穫するのがお勧めです。
■空洞果は食べられる?
料理に使おうとナスを切ってみたら、中に空洞が入っていたとすると、
気になるのが空洞のあるナスを食べても良いかどうかです。
結論としては、空洞の入ったナスは食べても問題ありません。
ただ、空洞果となった原因によっては、空洞があいているだけでなく、
全体の食感も悪くなっていることがあります。
あまりにも様子がおかしい実の場合は、処分した方がぶなん安心です。
■参考
・ナス 種からの育て方
・ナス 地植えの育て方
・ナス プランターの育て方
・ナス 鉢の育て方
・ナス 受粉のコツ
・ナス わき芽かき 摘芯
・ナス 更新剪定