黒光佐土原ナス
黒光佐土原ナス
黒光佐土原ナスは、株式会社 トーホク(トーホク交配)のナスの品種です。
黒光佐土原ナスの原点は、九州の宮崎県で栽培されていた伝統野菜、
”佐土原ナス”です。
宮崎県の佐土原町にて栽培されてきた品種ですが、一時はとある理由から、
市場に全く出回らなくなり、栽培も行われなくなりました。
一時は「幻のなす」とも言われていた佐土原ナスですが、
トーホクでは、改良を重ね、黒光佐土原ナスとして種子を販売することに成功しました。
黒光佐土原ナスとはどんなナスなのでしょうか?
[黒光佐土原ナス]
■黒光佐土原ナスの特徴
・佐土原ナスとは?
九州地方は、中長ナスよりも長ナスの品種がポピュラーな地域で、
現在も大長ナスの固定種がたくさん出回っています。
佐土原ナスもその1つで、戦前まで宮崎県で栽培されるナスは、
ほとんど佐土原ナスだったこともあるそうです。
しかし、高温化における果実の色ボケ(赤みの発生)や、
病気にかかりやすく、栽培の難易度が高いことなどを理由に、
一時は市場から消えてしまいます。
トーホクは、そんな佐土原ナスを改良して黒光佐土原ナスをつくりました。
・果実
黒光佐土原ナスは、黒光とあるように佐土原ナスの高温化における赤みをなくし、
色濃く、高温化でも黒紫色がハッキリ出るように改良されました。
また、家庭菜園でも栽培できるよう育てやすい品種に生まれかわっています。
・食味
佐土原ナスのやわらかな肉質や甘みが感じられる食味はそのまま残っているので、
非常に美味しいナスです。
加熱すると果肉がとろけるような食感が味わえ、普通のナスとはちょっと違った、
まろやかさを感じることができます。
■黒光佐土原ナスの栽培のコツ
・適作型
佐土原ナス自体が、宮崎県の品種ですので暖地向けの品種です。
冷涼地や中間地では絶対にうまく育たないわけではありませんが、
暖地での栽培用品種ということは理解しておきましょう。
・暖地での栽培スケジュール
種まきは、2月上旬~6月上旬頃まで行えます。
2月上旬頃から種まきできるというのは、流石、暖地向け栽培といったところです。
梅雨時期に差し掛かると育苗も植え付けも失敗しやすいので、
しっかりと植え付けて根が活着してから梅雨時期を迎えられるように、
栽培スケジュールを逆算して調整すると良いでしょう。
・栽培適温
発芽適温と生育適温は同じで、約20~30度です。
大きく下回らないように注意しましょう。
・栽培の注意点
植え付け時は、マルチフィルムを張って地温の確保をすると効果的ですが、
暑くなってくると、高温や乾燥対策が必要になってきます。
黒光佐土原ナスは暑さに強く、夏ボケしにくい性質ではありますが、
なるべく乾燥しないように敷きわらをしいたり、こまめに潅水するなどして、
生育に影響が出ないようにします。
また、追肥も同じです。
長細く肥大する品種なので、肥料も多く好みます。
一番果の収穫あたりから、化成肥料50グラムを2週間ごとに追肥し、
栽培期間を通して、肥料切れが起こらないようにしましょう。
■参考
・ナス 種からの育て方
・ナス 地植えの育て方
・ナス プランターの育て方
・ナス 鉢の育て方
・ナス 受粉のコツ
・ナス わき芽かき 摘芯
・ナス 更新剪定