ナス 花が落ちる

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ナス 花が落ちる

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ナスの花が落ちてしまうのは?

 

 

ナスを収穫するには、花を咲かせ、受粉して結実し、

その実が順調に大きくなることが大切ですね。

 

ところが、せっかくついた蕾がそのまま落ちてしまったり、
蕾が開いても結実せずに落ちてしまうことがあります。

 

ナスにそのような症状が出るのには、原因があります。
原因は複数あるので、どれが当てはまるのかを観察し対処しましょう。

 

 

[ナス 花が落ちる]

 

 

■環境や管理が原因

 

ナスを育てる時の環境や、管理方法が不適切だと、元気に育ちません。
できるだけ好条件の場所で育て、管理方法を見直してみることで、
元気に生育するようになって、花が落ちなくなります。

 

1.日当たりが悪い
ナスはとても光を好みます。
日照不足になると、十分に養分を作ることができなくなり、
ナスの株全体の生育が悪くなります。

 

株全体の生育が悪くなれば、正常な花芽を作ることも難しくなり、
どこかに異常のある花は、受粉することができずに花が落ちてしまいます。

 

最初は良くても、株が大きくなってきた頃に花が落ちる場合は、
陰になっている場所ができているのかもしれません。

 

全体を照らす日当たりが良かったとしても、ナスの大きな葉が日陰を作ってしまい、
日照不足と同じ症状が出ることがあります。

不要な葉や枝は適宜切るようにし、株の中心まで光が入るようにしておきます。

 

 

不要な葉を切って、ナスの樹の中心部に日が当たるようにします

 

 

2.寒い
ナスはインドの熱帯地方原産のため、寒さには弱いです。
気温が低いと、花粉が思うように出ず、受粉ができずに落花します。

 

低温に当たると、落花するだけでなく、
株自体が傷んで枯れることもあるので、防寒をしておきます。

 

梅雨明けをしたくらいからは、

気温も高くなるので、低温の心配はほぼなくなります。

 

3.水不足
ナスは株を育てるためにも、花を咲かせるためにも、
実を大きく育てるためにも水を多く必要とします。

 

せっかくついた蕾も、水切れを起こすと、そのまま咲かずに落ちてしまいます。
多湿は厳禁ですが、乾燥にも弱いので、土の状態をこまめにチェックしましょう。

 

株の上から水をかけると、ナス自身の葉が水をはじいてしまい、
肝心の株元にはまったく水がかからないことがよくあります。

 

水を与える時は、株元にたっぷりと水を染み込ませましょう。
また、時々葉の裏に葉水を与えると、ハダニなど害虫予防になります。

>>ナス 水やりのコツ

 

4.肥料過多
栽培初期に肥料が多すぎると、枝葉を育てることに養分を使ってしまい、
花芽がつかなかったり、ついても着果せずに落ちてしまいます。

 

地植えでも、容器栽培でも、元肥の量は適正を守り、
多肥にしないように注意します。

 

また、与える肥料も、窒素が多いものは控えます。
窒素・リン酸・カリが同等か、リン酸が少し多めの肥料を与えると、
枝葉ばかりが伸びるのを防ぐことができます。
>>ナス 肥料の与え方と時期

 

5.肥料不足
肥料が多いのとは反対に、不足している場合も、花が落ちることがあります。
肥料不足の場合は、単純に正常な花を形成することができず、
その結果、受粉不良によって落花します。

 

ナスの肥料が足りているかどうかは、花を見れば一目瞭然です。
花の中心にある雌しべと、それを囲むようにして雄しべが配置されています。

 

その雄しべよりも、雌しべが長ければ正常で、肥料は足りています。
雌しべが短く、雄しべに埋もれている状態は、肥料不足のサインです。

 

 

 

画像上は、雌しべが見えて肥料が適切、下は雌しべが見えず肥料不足です

 

 

■株の衰弱が原因

 

環境を整え、管理も基本に沿って行っても、株が衰弱することがあります。
特に、栽培後半になると症状が出やすくなるので、ケアしてあげましょう。

 

1.疲れた
栽培前半で多くの実をつけた株は、スタミナ切れを起こして疲れてきます。
どれだけ肥料や水を与えていても、ナスも疲れる時は疲れます。

 

株が疲れると、正常な花を作ることができなくなり、落花の症状が出始めます。
ナスの実を、大きなサイズになるまで木につけたままにしていると、
それだけ養分が必要となるため、株が疲れやすくなります。

 

ナスは環境が合っていると、本当に次から次へと花を咲かせて実をつけます。
着果した実を全部大きく育てると、ナスの樹もバテてしまいます。

 

ですので、ナスはやや若どりを基準に収穫していきます。
若どりすることで、実を大きくするために使う養分が減り、疲れにくくなり、
たくさんの実をつけるので総合的な収穫量も、多くなります。

 

 

ナスは、若採りするのが、総収量を増やす秘訣です

 

 

2.暑い
暑い場所が原産のナスですが、
それでも35度以上の日が続くと、暑さでバテてしまいます。

 

日当たりの良い涼しい場所、というのも難しいので、
暑い時期は更新剪定をして休ませます。

 

不要な枝葉を切り、根も切ることで、ナスは株を養生させます。
暑い間は、どのみち奇形花が多くなり、落花が増えるので、
この猛暑期間を株の養生期間にあてます。

 

暑さのピークを過ぎると、また新しい枝葉を伸ばし、
花を咲かせて秋茄子の実をつけるようになります。

 

3.根詰まり
プランターや鉢などの、容器栽培で起きやすい症状です。
根を張らせるスペースがなくなると、それ以上は育つことができません。

 

また、鉢の中が根でいっぱいになると、水や養分をうまく吸収できず、
正常な花を咲かせることができません。

 

ナスは最初から大きめの容器で栽培するようにしますが、
数か月経つと根でいっぱいになってきます。

 

その場合は、暑さでバテた時と同じように、更新剪定をします。
更新剪定をする時に根切り穴あけすることで、株をリフレッシュできます。
*根切りは、8月上旬頃ナスの地植えでは根元から30cm、
プランター栽培、鉢栽培では、根元から15~20cm離れたところに、
垂直にスコップやシャベルを刺しこみ、根を切ります。

 

 

プランター栽培では、写真のように、「穴あけ」をするのでも良いです。その溝や穴に追肥します。

詳しくはこちらをご覧ください。

>>ナス 更新剪定

 

■参考
・ナス 種からの育て方
・ナス 水やりのコツ
・ナス 発芽しない



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