ナス 茎が折れたら
このように育っていて、茎が折れたら泣けます!
ナスを育てていると、大事に育てていたのに、茎が折れることがあります。
ナスの茎は実をつけるための大切な場所です。
茎が折れると、とても残念に感じつつ再生方法がないのかと思います。
ナスは茎が折れてしまったら、それで終わりなのでしょうか。
ナスの再生方法や、何かできることはないのでしょうか。
[ナス 茎が折れたら]
■茎が折れる原因
ナスの茎が折れる時の原因の大半は、強風と誘引不足です。
ナスの栽培期間である夏は、台風の発生が多くなる時期でもあります。
そうでなくても、近年はゲリラ豪雨が降る直前など、突風がふくことがあります。
そんな時、重い実をいくつもぶら下げた状態のナスは、
風であおられる形となり、茎が折れることがあります。
また、伸びてきた茎をそのまま放っておくと、実の重みなどで茎が下がり、
そのうち折れてしまうことがあります。
他にも、支柱に誘引しようとした時に不注意で折れたり、
動物などのいたずらによって折れたりすることもあります。
仮支柱でも八の字に紐を結ぶと安定します
■折れた時の対処法
ナスの茎が折れてしまわないよう、まずは注意しておくことが大切です。
けれど、どれだけ注意していても、折れてしまうことはあります。
もしナスの茎が折れてしまったら、応急処置をするなどして、対処する必要があります。
・テープで巻く
実際にどれくらいナスの茎が折れているかにもよりますが、
実は折れた部分をまっすぐにして、テープをぐるぐる巻くだけでも、
案外、無事に育つことが多いです。
同じ夏野菜のトマトも、背が高くなる分、茎が折れることが多いのですが、
同じ方法で現状維持できることがあります。
茎が折れていても、表皮が破れていなかったり、
半分ほどちぎれている状態なら、この方法で何とか育つことが多いです。
ただし、完全に切断されてしまっている場合は、
切り口を合わせるのが難しいため、テープで巻いても復活は難しいです。
トマトの苗ですが、このようにテープを巻いて再生させました
・新しいわき芽を育てる
折れた茎が完全に切断されている場合は、
テープで巻く応急処置をほどこしても、折れた先が枯れることが多いです。
もし株元近くが折れたのではなく、主枝として伸ばしている茎の途中や、
付け根で折れたのなら、わき芽を育てて新しい主枝を育てる方法があります。
テープを巻いて処置をするのに比べ、わき芽が伸びるまで待つ必要があるので、
再び実が収穫できるようになるまでに時間がかかります。
それでも、一度折れてしまった部分を補強するよりも、
確実にしっかりとした茎を伸ばすことができます。
ナスを育てていると、不要なわき芽を摘む作業をすることがあります。
わき芽かきをしていると、同じ個所から何度もわき芽が出てきます。
上部が折れたことにより、わき芽が発生しやすい状態なこともあるので、
強くしっかりとしたわき芽を選んで伸ばすのがポイントです。
2本仕立て、3本仕立てに、支柱を添えてあげると折れにくいです
株元付近のわき芽を伸ばす場合、接ぎ木苗では注意が必要です。
接ぎ木苗は、台木と接ぎ穂が別の植物となっています。
接ぎ穂はおいしいナスの実が収穫できるものが使われていますが、
台木には根が強いナスでない植物が使われている場合もあります。
そのため、接ぎ部分よりも下から出てくるわき芽は、
台木のわき芽ということになり、育ててもナスは育ちません。
必ず接いだ部分よりも上から出てくるわき芽を育て、
新しい主枝として育てるようにします。
・新しい苗を植える
折れた箇所があまりにも株元に近い場合や、
折れたため苗全体が枯れてきている場合は、早々に諦めた方が良いでしょう。
特にまだ定植して間もない小さい苗の場合、
強いわき芽を出すほど株が充実していないため、弱ることが多いです。
枯れるまではいかなくても、極端に株全体が弱っているのであれば、
そのまま育てていても、良い実を収穫することはできません。
できるだけ早いうちに古い苗を抜き、新しい苗を定植して育てるようにします。
小さい苗は、茎も非常に細く、ちょっとしたことで折れやすいので、
仮支柱を立てて支えてあげるようにしましょう。
■参考
・ナス 種からの育て方
・ナス 地植えの育て方
・ナス プランターの育て方
・ナス 鉢の育て方
・ナス 受粉のコツ
・ナス わき芽かき 摘芯
・ナス 更新剪定