吉川丸茄子
吉川丸茄子
吉川丸茄子は、福井県鯖江市に伝わる丸ナスです。
伝統野菜として大切に栽培が続けられている吉川丸茄子は、
あの有名な”賀茂ナス”の先祖でもあるといわれています。
生産者も決して多くはなく、希少価値の高い吉川丸茄子。
いったい、どんなナスなのでしょうか?
[吉川丸茄子]
■吉川丸茄子の特徴
・賀茂ナスのご先祖さま
吉川丸茄子は、現福井県鯖江市の西のほうでうまれたナスです。
大正時代このあたりは「吉川村」とよばれていたことに由来します。
日本にはいくつもの伝統野菜がありますが、吉川丸茄子の歴史はその中でも古く、
ナスの伝統野菜として知名度の高い、賀茂ナスのご先祖さまといわれています。
たしかに丸いフォルムなんかは、賀茂ナスそっくりです。
・吉川丸茄子の果実
果実の形は、丸いボールのような形~やや巾着型で、
大きさは、約10センチほどになります。
重さも約250グラムとナスにしてはずっしりとした大きさ・重さに育ちますが、
皮がうすく、皮に傷がつきやすいという難点があります。
栽培もやや難易度が高く、上記の理由からキレイな果実を収穫するのが難しいため、
希少価値が高く、値段もちょっとお高めです。
・栽培難易度
一般的な家庭菜園向けのナスの品種と比べると、
発芽率もやや低く、栽培の難易度は高いといわれています。
しかし、吉川丸茄子は草勢も良く、耐病性に強い丈夫な品種なので、
難しいと懸念せず、チャレンジしてみると良いと思います。
また、トゲが少ない品種ですので、栽培の管理はしやすいです。
まず茄子味噌田楽で、食べてみてください
・食味
普通のナスと同じく、お漬物、焼きもの、煮物、さまざまな料理に適しています。
とくにおすすめなのは、田楽です。
吉川丸茄子の果肉は硬めでしまりがあるので、油を吸いにくく、
煮ても煮崩れしにくい特徴があります。
福井県でも、良く味噌田楽にして食べられています。
■吉川丸茄子の栽培のコツ
・種まきの適期
露地栽培の種まきの適期は5月頃です。
温床育苗できる環境下では、1月下旬頃より種まきができますが、
普通の家庭菜園では、寒害にあわない5月以降の定植が理想です。
・適温
発芽適温は20~30度です。
福井県の伝統野菜ということもあり、充分に暖かくなってからの栽培を心がけます。
生育適温は最低でも10度以上、40度未満で栽培します。
・栽培の注意点
好光性なので、深まきになりすぎないように心がけます。
苗が育ったあとも、しっかりと太陽の光にあてて丈夫に育つようにします。
株間はだいたい1メートルほどと広めにとります。
低温だと受粉が上手く行かず、石ナスの症状が出ることがあります。
しっかりと気温や地温が高まってから栽培を開始するようにしましょう。
・入手方法
伝統野菜ではありますが、野口のタネ オンラインショップにて取り扱いがあり、
全国どこでも、吉川丸茄子を栽培することができます。
種は約120粒入っていて、一袋 308円(税込)です。
栽培する規模にもよりますが、やや発芽率が悪いことも考慮して、
多めに買っておくと安心です。
■参考
・ナス 種からの育て方
・ナス 地植えの育て方
・ナス プランターの育て方
・ナス 鉢の育て方
・ナス 受粉のコツ
・ナス わき芽かき 摘芯
・ナス 更新剪定