小布施丸茄子
小布施丸茄子
小布施丸茄子(おぶせまるなす)は、長野県の北東に位置する小布施町でうまれた丸ナスです。
この地域は北信濃とよばれる地域で、郷土食の”おやき”がとても有名です。
小布施丸茄子は、そんなおやきの文化にも一役買っています。
味が濃くて果肉もしっかりしている、小布施丸茄子。
いったい、どのようなナスなのでしょうか?
[小布施丸茄子]
■小布施丸茄子の特徴
・小布施丸茄子
小布施丸茄子は、長野県の北東に位置する小布施町に伝わる丸ナスです。
その歴史は古く、現在もなお、伝統野菜として非常に人気があります。
長野県とナスは非常に深い関わりがあり、ナスはなくてはならないものとされています。
例えば、郷土食のおやきは小布施丸茄子を輪切りにして間に味噌を挟み、
それを小麦粉でつくった皮に包んで蒸したものがはじまりです。
今でこそ、野沢菜だったり、切り干し大根だったり、きのこだったり、
かぼちゃだったりと、いろいろな味が楽しめるおやきですが、
もともとはナスが原点です。
好きなおやきの具ランキングでも、ナスは堂々の一位です。
お盆の朝には、ナスのおやきを仏壇にお供えする習慣があるなど、
小布施丸茄子は、まさに”伝統野菜”といえる丸ナスなのです。
小布施丸茄子 C)JA長野県
・果実
果実は約300~400グラムにもなる、巾着型の丸ナスです。
ずっしりと水分を蓄えた果実はツヤもあり、見栄えの良い色・形に育ちます。
・草姿
草姿は立ち性で、草丈は中くらいです。
本葉が7~8枚くらいになると開花する、中生種です。
栽培はそれほど難しくありませんが、茎や葉には固いトゲがあるので、
栽培管理の際は手袋をするなどして、ケガに十分気を付けてください。
・食味
小布施丸茄子は煮物にすると非常に柔らかく、おいしくなりますが、
しっかりとした果肉なので煮崩れしないのが最大の特徴です。
郷土食であるおやきにも使われますが、カレー、塩漬け、天ぷら、
油味噌、田楽など、さまざまな料理に使われます。
とても食味の良いナスなので、いろいろな調理方法で楽しんでみてください。
小布施丸茄子は、実に艶があるうちに食べるとおいしいです
■小布施丸茄子の栽培のコツ
・種まきの適期
露地栽培では、充分に気温・地温が高くなる、
5月頃から種まきができます。
温床育苗できる環境では2月頃から栽培することができますが、
寒害には充分に注意しましょう。
・栽培適温
発芽適温は、20~30度ほどです。
生育適温は最低でも10度はほしいです。
・栽培の注意点
小布施丸茄子は病害虫に強い性質をもっているので、
他のナスの伝統野菜と比較すると、栽培の難易度は低いほうです。
原産地である長野県では、2月下旬頃に種まきして接ぎ木を行い、
5月中下旬以降に定植させる栽培方法がとられています。
梅雨明け以降の高温や乾燥対策として、敷きわらを敷いて栽培します。
充分な水やりができていないと、水分が足りず、うまく生育しないですし、
食味をおとすことにもなります。
・入手方法
野口のタネ オンラインショップにて取り扱いがあります。
珍しい伝統野菜の種子ですが、インターネットで買えるのはとても便利です。
種は約100粒入りで、一袋 308円(税込)です。
■参考
・ナス 種からの育て方
・ナス 地植えの育て方
・ナス プランターの育て方
・ナス 鉢の育て方
・ナス 受粉のコツ
・ナス わき芽かき 摘芯
・ナス 更新剪定