ナス 誘引

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ナス 誘引

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このナス苗(5月6日植え付け)が育ってきたので誘引します(6月4日)

 

 

ナスは2本仕立てか3本仕立てで育てるのが基本となります。

農家の方は、収量を上げるために4本仕立てにする場合もあるようですが、
家庭菜園であれば、3本仕立てまでで十分な数の実を収穫することができます。

 

また、主枝の数が増えるほど、枝と枝との間をとりにくくなります。
枝の間に空間を作れなければ、風通しが悪くなり、病害虫の原因となります。

 

3本までであれば、枝と枝との空間も十分にとることができるので、
風通しを確保することができ、育てやすいです。

 

主枝を決めたら、次は誘引です。
支柱を立てたら、それぞれに主枝を誘引してあげましょう。
誘引することで得られるメリットと、誘引の方法をご紹介します。

 

 

[ナス 誘引]

 

■ナスの誘引とは

 

伸びてきた枝を誘引せず、そのまま育てても、ナスは育ちます。
ただし、支柱に誘引せずに育てると、枝が自重や実の重みで下がってきます。

 

枝が下がると、大きくなってきた実や茂った葉が地面に近くなります。
地面に近くなると、雨や水やりで泥が跳ねて、葉や実にかかります。

 

土の中にはナスがかかる病気の原因菌がたくさん含まれています。
泥跳ねをしたところから菌が侵入し、病気に感染することは少なくありません。

 

伸びた枝を支柱に誘引しておけば、地面からの高さを保つことができるため、
病気の予防にもつながります。

 

また、台風などの強風に、枝が揺れて折れるのを防ぐ効果もあります。

 

 

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誘引直前のようす、支柱1本です、

深型プランター:700×300×320(mm)容量:36L で育てています

 

■誘引の方法

 

ナスの枝を誘引する時、事前に少し手を加えると、後の誘引が楽になります。
また、誘引する時のちょっとしたコツで、
枝が生長するのを妨げるのを防ぎます。

 

・支柱を立てる時のコツ
支柱の立て方には種類があります。
最近の主流は、支柱がクロスするように立てる方法です。

 

他にも、苗を囲むように斜めに支柱を立てたり、直立させて立てる方法があります。
どのような方法で支柱を立てたとしても、ポイントとなるのは方向です。

 

枝が伸びる方向に、きちんと支柱があることが大切なのです。
支柱自体をしっかりと立てても、枝が伸びる方向に支柱がなければ、
良い誘引とは言えません。

 

無理に支柱に合わせて誘引すると、最悪の場合は枝が折れてしまいます。

最初から本支柱を立てておくこともできますが、
苗を定植してからすべての主枝が決まるまでは仮支柱を立てておき、
主枝が決まってから本支柱を立てるということもできます。

 

主枝が決まってから支柱を立てると、枝が伸びる方向が分かるので、
立てる方向の目安になり、わかりやすいです。

 

 

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2本仕立てになるよう、2本の支柱(150㎝)をクロスに立て誘引しています(06.04)

 

 

・誘引前のしつけ
ナスの枝が伸びてきて、誘引しようかなと思うくらいになってくると、
迷うのが最初の誘引のタイミングです。

 

枝が少し短く、支柱に届かない、あるいは届くけれどギリギリだった場合、
無理に誘引すると、先端の葉を傷めたりするので良くありません。

 

けれど枝が伸びてくる頃には、葉も何枚も育ってきていて、
できるだけ早く枝と枝の間に空間を作った方が良い状態にもなっています。

 

支柱に届かない場合でも、
盆栽に使う「しつけ」の方法を使うと、誘引することができます。

 

まずは本支柱を立てた中央に、さらに1本支柱を立てます。
中央の支柱を立てる時は、ナスの株を傷めないように注意します。

 

中央の支柱に紐を結び、誘引したい枝を巻きとるようにして、枝に紐を絡めます。
枝に紐を絡めたら、そのまま誘引したい支柱に紐を結びます。

 

こうして紐を使ってしつけておくことで、後の誘引が楽になります。
盆栽では針金を使うことが多いですが、ナスの枝は柔らかいので紐で良いです。

 

枝が十分に伸び、支柱に誘引できるようになったら、
枝に巻いた紐ははずしてしまっても構いません。

 

 

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このように余裕を持たせて8の字に誘引しています。

 

 

・枝を誘引する
ナスの枝を誘引する時に使うものは、紐でも園芸用のビニタイでも、
枝を傷つけない素材で丈夫なものなら、特に何が良いということはありません。

 

ただし、誘引をする時に必ず注意しておきたいことがあります。
それは結ぶ強さです。

 

枝に紐やビニタイをひっかけ、一度クロスさせた後に支柱にひっかけて結びます。
この時、枝にきつく巻きつけすぎると、枝の生長を妨げることになります。

 

ナスは栽培初期と最終段階では、枝の太さがまったく違います。
5月頃に定植をして、更新剪定を経て秋に株が枯れる半年近い間に、
枝は少しずつ太く生長していきます。

 

だんだん太くなる枝にきつく巻きつけてしまうと、枝が思うように太れません。
枝の中は、水分や養分を運ぶための道があり、枝が太くなるほどその道も太くなります。

 

また表皮も硬くなるため、重さなどに耐えられるように丈夫になっていきます。
紐やビニタイでその生長を妨げてしまうと、その部分にくびれができてしまいます。

 

くびれ部分の中は養分と水分が通る道が狭くなり、
くびれができることでその部分が折れやすくなってしまいます。
そのため、誘引をする時には必ず余裕を持って、紐やビニタイを巻くようにします。

 

■参考
・ナス 種からの育て方
・ナス 地植えの育て方
・ナス プランターの育て方
・ナス 鉢の育て方

・ナス 受粉のコツ
・ナス わき芽かき 摘芯
・ナス 更新剪定



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ナス 整枝と摘芯

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