ナス ベランダの育て方
ナスは、ベランダ菜園にお勧めの野菜です
ナスは地植えができない環境であっても育てることができます。
ベランダで育てる時のナス栽培のコツをご紹介します。
[ナス ベランダの育て方]
■栽培環境
ナスをベランダ栽培する場合は、鉢やプランターなど容器栽培で育てます。
>>ナス プランターの育て方
ベランダで育てる場合、もっとも大切なことは日当たりです。
ベランダによっては、柵ではなく壁になっているところもあり、
低い位置だと十分な日光がナスに当たらない場合があります。
日照の方角的には問題ないはずなのに、
徒長したり軟弱に育って枯れてしまったことがある場所は、
栽培場所が低い位置で、日当たりが悪いのかもしれません。
その場合は、台に載せて、日光が当たる位置まで上げるようにします。
また、ナスは風通しの良い適度に乾いた(湿度70~80%)の環境を好みます。
ナスは風通しの良いところを好みます
ナスは葉が大きいため、
葉が何枚も重なると風通しが悪くなりやすく、病害虫の原因となります。
ベランダの場合、隅の方など風があまり抜けない場所にナスを置くと、
風通しの悪さから調子を崩し結実しにくいことがあります。
反対に、高層階のベランダでは強風が吹くこともあります。
適度な風通しは必要ですが、強風に当たると、
葉や花、実があおられてちぎれたり、傷ついたりすることがあります。
大切な枝が折れてしまうこともあるため、
強風が吹くような場所は避けるか、風を遮るボードを立てるなど工夫します。
鉢栽培でも、立派なナスが収穫できます
>>ナス 鉢の育て方
■容器選び
ベランダでナスを栽培する場合、鉢やプランターでの容器栽培となります。
ナスは売られている苗の大きさから想像するより、ずっと大きく生長します。
地上部が生長する分、根も広く伸びていきます。
乾燥が苦手なため、土が乾燥し過ぎないように、容量が大きい容器を選びましょう。
鉢の場合は、10号サイズの鉢に1株が基本です。
プランターの場合は、長さが60cmくらいの深型プランターで、2株が目安となります。
■水、肥料を適切に
容器栽培の場合、地植えよりも乾燥しやすくなります。
苗を植えたばかりには、苗も小さく根も張っていないので、土はあまり乾きません。
気温が上がって花が咲き、実がつくようになってくると、とたん急激に乾きやすくなります。
大きな葉がたくさん茂り、大量の水分を蒸散させる上、
ナスの実を大きくするには水分がたくさん必要になるからです。
毎朝、用土の状態を確認し、土の表面が乾いていたら水を与えます。
梅雨明け以降は、気温も高くなるため、夕方にも土の状態をチェックし、
もし乾いていたら水を与えます。
>>ナス 水やりのコツ
容器栽培は、地植えより肥料の成分をとどめておく力が弱く、簡単に流出します。
2週間に1回の化成肥料か、1週間に1回の液体肥料を忘れずに与えましょう。
ナスの場合、肥料は一度に濃度の高いものを与えたり、
大量に与えるよりも、こまめに与えて肥料効果を持続させる方が合っています。
肥料の量は多く与えることのないようにし、
濃度も規定通り、あるいは少し薄めに与えるのがお勧めです。
ナスは肥料を多く必要とするので専用肥料を使うと安心です
>>ナス 肥料の与え方と時期
■室外機に気をつける
ベランダには室内で使っているエアコンの室外機が置いてある場合があります。
エアコンを使用していない時の室外機は、特に問題はありません。
ただ、エアコンを使用している時の室外機からは、熱風が出てきます。
室外機の前にナスを置いてしまうと、土や葉が熱風に当たって乾燥し、株が傷みます。
室外機から出る熱風が当たらない場所に置いて、管理しましょう。
■真夏の床面の工夫
夏になると、日差しが強くなります。
ベランダの床は、コンクリートなどタタキでできていることが多く、
直射日光が当たっていた床は、素足では歩けないこともあります。
ベランダの床に直接ナスを植えた容器を置いていると、熱が直に容器に伝わります。
鉢やプランターの中の土の温度が上がり、中の根が傷む原因となります。
床と容器の間にすのこなどを置き、空間を作ることで、
熱が直接伝わるのを軽減することができます。
ゴム板やレンガはもちろん、すのこは隙間があいていて水抜け、通風が良いのでお勧めです。
■参考
・ナス 種からの育て方
・ナス 地植えの育て方
・ナス プランターの育て方
・ナス 鉢の育て方
・ナス わき芽かき 摘芯
・ナス 更新剪定