ナス アブラムシ

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ナス アブラムシ

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アブラムシの繁殖力をみくびってはいけません

 

 

ナスにつく害虫の代表に、アブラムシがいます。
アブラムシにはたくさんの種類があり、ほとんどの植物につく害虫です。

 

ナスにつくアブラムシは、たくさんある種類の中でも、
ワタアブラムシという種類がおもにつきます。

 

アブラムシも種類によって、緑色や赤色、黒っぽい色などさまざまです。
ワタアブラムシは黒っぽい色をしているので、
普通の植物ならばついていると目立ちます。

 

ところが、ナスは茎などが濃い紫色をしているため、
ワタアブラムシがついていても見つけられず、発見が遅れる場合があります。

 

もしアブラムシがナスについた場合、どのような害が起きるのでしょうか。
また、アブラムシが発生した時には、どのように対処したら良いのかを、
ここでご紹介していきます。

 

 

[ナス アブラムシ]

 

 

■アブラムシ被害

 

アブラムシはとても小さい虫で、ナスなどの植物について汁を吸います。
1匹や2匹くらいであれば、汁を吸われても、ナスが弱ることはありません。

 

ただし、アブラムシはとても繁殖力が強いため、
数が少ないからと放置していると、あっという間に増えてしまいます。

 

数が増えれば増えるほど、吸われる汁の量が増え、
ナスの養分を多量に吸われたナスは弱っていきます。

 

さらに吸汁された葉は、だんだんと色が薄くなり、最後には落葉します。
葉が落ちると、養分を作りだす場所が少なくなるため、さらに株は弱ります。

 

小さな虫と思っても、油断していると実を収穫できないばかりか、
枯死まで追いやられることもあります。

 

また、アブラムシの怖さは、吸汁や繁殖力だけではありません。

アブラムシの排泄物をエサとして菌が繁殖し、すす病にかかることがあります。
モザイク病などのウィルス性の病気を媒介することもあります。

 

すす病であれば治療も可能ですが、モザイク病は治療が難しいため厄介です。

アブラムシはナス以外の様々な植物を吸汁するため、
どこから病気を運んでくるのか分からないのも恐ろしいところです。

 

 

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アブラムシは、ウィルス性の病気を媒介するので危険です

 

 

■アブラムシ生態

 

アブラムシはいつどこからやってくるのか分かりません。
昨日はいなかったのに、今日になったら何匹が? 

翌日には何十匹がいた! ということも少なくありません。

 

最初は、葉の裏や新芽など、少し柔らかく、隠れやすい場所につきます。
葉の裏側や新芽の隙間に入り込んでいることが多く、
色も同化しやすいため、ぱっと見ただけでは発見が難しいです。

 

そこからだんだんと数が増えてくると、
ナスの葉の表面や枝などにもびっしりとつくようになります。

ここまでくると、一見でアブラムシがついているのが分かるようになります。

 

 

■アブラムシ予防

 

アブラムシはどこからともなくやってきて、知らないうちに数を増やしますが、
ある程度であれば予防することができます。

 

・株に近づけない
まずはアブラムシを近づけないようにすることが大事です。
特にまだナスの苗が小さいうちは、アブラムシが発生して大量に増えてしまうと、
すぐに枯れてしまうことがあります。

 

植え付けてしばらくの間は、防虫ネットなどをかぶせておくのがお勧めです。
また、苗を購入する時に、アブラムシがついていないかをよく見ておきましょう。

もし購入した苗についていたら、駆除してから植え付けるようにしましょう。

 

・光るものを置く
アブラムシは光るものが苦手です。
地植えであれば、銀色マルチを畝にかぶせておくと効果的です。

 

鉢やプランターの場合は、アルミ箔を株元に敷いておくと、
光が反射してアブラムシが寄り付きにくくなります。

 

・窒素を控える
窒素の多い肥料を与えていると、軟弱に育つだけでなく、
アブラムシが寄りやすくなります。

 

もともとナスは窒素分の多い肥料よりも、
窒素・リン酸・カリが同等か、リン酸が少し多めの肥料が適しています。

 

元肥を入れる時や、追肥をする時、必ず肥料の成分を見て、
窒素が多くないかを確認しておきましょう。

 

・高温乾燥を避ける
アブラムシは高温乾燥の環境を好み、さらに風通しが悪い場所を好むので、
梅雨が明けて晴れが続き、葉もたくさん茂ってきた頃が危険です。

 

複数の株を育てる時は、株間をとって植え付けるようにします。
葉が茂りすぎて葉が重なるようであれば、葉を摘んで風通しを確保しておきます。

 

葉の裏などに水をかけるのも、湿度を上げるので予防効果が期待できます。

 

・チェックをする
色々試していても、アブラムシがつく可能性はあります。
数が少ないうちに対処するためには、早期発見することが大切です。

 

毎日でなくても、時々は葉の裏や新芽、枝の付け根の部分などをよく見て、
ナスにアブラムシがついていないかをチェックしておきましょう。

 

 

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日々、菜園を見回って、株の様子をチェックするのが安心です

 

 

■アブラムシ駆除

 

頑張って予防していても、どうしてもアブラムシが発生することはあります。
もし発生しているのを見つけたら、次は被害が大きくなる前に駆除しましょう。

 

・手でつぶす
数が少ないうちであれば、手でつぶす方法が一番簡単で、道具も不要です。
素手でも良いのですが、つぶすとべとべとして気持ち悪いので、
使い捨てのビニール手袋などがあると便利です。

 

・捕殺する
ゴム手袋越しでも、触るのは嫌という場合は、粘着テープがお勧めです。
これも数が少ないうちに限りますが、粘着テープにアブラムシをくっつけることで、
ナスからアブラムシを取り除くことができます。

 

あまり粘着力の強いものだと、葉などが破れてしまうことがあるので、
あまり強すぎるものは避け、紙テープが具合が良いです。

 

・水をかける
ホースなどのストレース水流を使って、アブラムシを弾き飛ばす方法です。
これも数が少ないうちに有効な手段です。

 

アブラムシは小さくて軽いので、
比較的すぐに水の勢いに負けて飛んでいってしまいます。
水をかけることで湿度をあげることにもつながり、駆除と予防の両方できます。

 

真水だけでなく、石鹸水や牛乳水などを散布することもできます。
薬剤とは違うのは、他の植物やナス自身にも影響が少なく、
口に入っても問題がないので、手軽に試せます。

 

ただし、スプレーなどで散布した後、しばらくしたら、必ず水で洗い流します。
放っておくと、ナスの気孔なども塞いでしまうこともあるため、株が弱ります。

 

・薬剤を使用する
数が増えてしまい、どうしても対処しきれなくなったら、やはり薬剤が確実です。
スプレータイプのものがお勧めです。

 

薬剤を購入・使用する時には、必ずナスに使えるものなのか、
アブラムシに効果があるものかを確認するようにします。

 

■参考
・ナス 種からの育て方
・ナス 地植えの育て方
・ナス プランターの育て方
・ナス 鉢の育て方
・ナス わき芽かき 摘芯
・ナス 更新剪定



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